内容説明
日付変更線を超えて…ぼくたちは出会う。長野まゆみが贈る時空活劇的浪漫。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
散文の詞
142
タイトルをみただけで、時に関する話だということはわかるのですが、連作短編ファンタジーという感じでしょうか。 こういう話は、理解するよいうよりも感じるものなんでしょうね。 時間を移動できるというのは、どういう感じなんでしょう? イメージわかないと少し読みづらいかもしれませんが、短編だし何度か読めばそれなりに楽しめるのではないかと思います。 2021/08/12
mocha
104
浦島太郎の系譜?次々とタイムリープする3篇の少年たち。この角を曲がればさっきの道とつながり、平行に伸びてると思った道が違う階にあるような迷宮の読み心地。なるほど、と分かったつもりで読んだけど、その実さっぱり分からない。とりとめのない夢のようだ。大正、昭和初期、高度成長期、それぞれの佇まいや、少年たちの繊細さが、長野さんらしい優雅さで描かれている。2016/07/07
優希
54
曖昧な雰囲気が凄く素敵でした。3つの短編から「時の旅人」を語っています。過去や未来を旅しているカメは浦島太郎をモチーフにしているのでしょうね。時間軸が行き来して、大正から昭和への雰囲気が味わえます。ちょっと先に行ったかと思うと霧の中に連れ戻される感覚が何とも言えません。道に迷う感覚ではあるのですが、その感覚が心地よく酔わせてくれました。表紙と内容にちょっとギャップを感じたのは否めません。2014/09/23
hirune
45
今年合唱会で歌っている「時の旅人」という歌と同じ題だったので借りてきた。もちろん内容は全然関係ないけど^^; 夢の中のような幻想的で掴みどころのない世界のなかシロウヅという年を経たカメであり、カラ(多分死んだ人?)を見つければ人に化け、時を超えることができて、悪夢を食べて生きる糧とする、バクのようなヤドカリのようなエコでユニークな妖怪さんがでてきたのでした☆2015/09/18
橘
31
面白かったです。時代を移動していくときにちょっと混乱しましたが、好きな空気でした。シロウヅやハク、不思議な人というか、人でないものかもしれませんが魅力的でした。長野さんの描かれる過去の世界が好きですが、未来も良いです。なんだかレトロで。引きこまれました。2016/11/22