内容説明
20世紀文学・思想史に聳え立つ巨人の評論・エッセイの精髄をこの一冊に集成。
目次
1950年代(あらゆる発想は明晰であるということについて;ニヒリズムとデカダンス;あまりに近代文学的な ほか)
1960年代(可能性の作家―続・夢について;不可能性の作家―夢と想像力;若い文学者に望むこと ほか)
1970年代以降(裁かれる「革命」;表現者とは何か;魔の山の中腹で)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
フォンテーヌ赤井
2
政治に関する論文だけ摘んで読んだ 他の場所も普通に面白そうなので、後で読もうかと思う。さて、安かったので買ったのだが、なかなか良い本であった。埴谷雄高の本は初めてだ。その形而上学的な文体、まさにカント的とも言える文体を通して政治の死の香りを暴き出す。案外自明に思えてしまう幻惑的な性質を、不気味なまでに曝け出す。2024/06/12
den55
0
更新をさぼっていたので連投になります。戦後を代表する反代々木マルクス主義者で文学者の我が尊敬する作家・思想家・評論家の埴谷雄高にの政治文学評論24本(50年~85年)を集めた評論集。低通する革命への情熱、思想的は揺らぎのなさ、弱者への思いやり、驕る者への怒り、等々。座右に置くべき重厚な内容である。スターリンの弾圧へ対して「許しがたい無能の証明」(政治の中の死)「重い苦悩の中での口惜しい足踏み」(自由とは何か)と、辛辣に批判する埴谷氏を、驕れる者が戦前回帰を進める今、私たちはすでに失って久しい。2017/06/18
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