内容説明
焦土と化した戦後の盛り場―あの時代こそ日本人は最も生き生きとしていた。焼け跡とヤミ市の東京を“キャバレー太郎”はどう生き抜いたか。たくましくも、ちょっと哀しい人間模様を万感こめて振り返る、懐かしき戦後グラフィティ。
目次
第1幕 銀座
第2幕 新宿
第3幕 渋谷
第4幕 新橋
第5幕 上野・浅草
第6幕 厚木・町田
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こばまり
48
ギラギラした時代の復興こぼれ話。全体像を掴むには同氏の「昭和キャバレー秘史」を読まねばなるまいて。2018/01/17
bapaksejahtera
11
戦後早々水商売の世界に入り、都内のキャバレーを渡り歩く。若い時からその経営にタッチし、60年には新橋にハリウッドを開店する等、キャバレー太郎と呼ばれた彼の自伝である。その中で占領時代の少年ヤミ屋時代を始め、自身の女性関係、ヤクザや占領軍との絡み等も赤裸々に披露して、現在では想像のつかぬ混乱時代の証言に溢れる。氏が携わったキャバレー経営を通じて述べる、銀座新宿渋谷浅草新橋その他、東京の盛り場の特異性は興味深いが、やや散漫な感もある。本文中多数掲載の町内案内図の如きや、パンパンや浮浪者の写真等は中々に珍しい。2025/01/25
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