内容説明
クリスマス・カードとショート・ストーリーでできた、不思議の国の贈り物。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
吉田あや
83
毎冬降誕祭のころ河畔の公園にやってくる移動遊園地。紺青の夜天の下、イルミネーションを鏤めた蜘蛛の巣のような観覧車へ誘うのは、黒雲母のような瞳を持ち、紅い薔薇の砂糖菓子をくれた不思議な男の子。雪に咲くガラス細工のように透き通ったルビィのバラは星降る夜に舞い降りた天使の思い出。宮沢賢治のようであり、星の王子様のようでもある美しい短編でうっとり。子供の頃、こういう夜であったほしいと願った聖夜そのものの情景に出逢えたようでうれしくなった。毎年この時期に必ず読もう。2017/12/21
紅香
37
クリスマスという言葉を意識しないではいられない時期に突入。読む本もクリスマスカラーで染めたくなる。。夜。賑やかな買い物客でごった返す街。きりっとした空気。キラキラ輝くイルミネーションと星の光を吸って、吐く息は白くて、きっととろけそうに最高に甘い。。遊園地。観覧車。些細なことも奇跡に変えてしまう特別な日。天使が舞い降りるのに相応しい舞台にわくわくする。それが例えお約束でも。。紅い薔薇は胸に抱いた期待と幸福。じっとしてられない浮かれたハートが飛び出してルビー。温かい記憶。身体を巡った吐息と同じくらい甘いはず。2014/11/27
びわこっこ
17
長野まゆみさんの、クリスマスカードと不思議なお話で出来た、イラストカード絵本。星のお話が読みたくて、図書館から借りてきた。大人にも、サンタクロース🎅や天使がいるかも°ʚ😇ɞ°と思わせてくれる、夢のお話。💫 天使のフラノにもらった紅いバラの砂糖菓子は、魔法の宝石のよう。夜空を🌌見上げると、天使の羽のような雪が降ってくる。ノエル（降誕祭）の日だけ乗ることのできる観覧車🎡が、ひと時の夢のクリスマスへと連れて行ってくれる。優しい色使いのイラストと、夢のクリスマスのお話が、星の輝きで清めてくれる。💖✨2022/10/13
紫陽花
4
最初のほうはポストカード集になっていて、まゆみさんの可愛らしいイラストがたくさん見れて幸せ！目の保養になります笑 タイトル通りクリスマスの話で「ルナ・パァク」など以前目にしたワードも出てきて楽しくなります。 ミランがフラノからもらったバラの砂糖菓子を一度見て、口にしてみたい。2014/08/12
ちょび
4
長野さんの柔らかく優しい絵と長野さんらしいキラキラしたショートストーリーを堪能できました！2011/06/29
