内容説明
夜の街をさまよう少年たちの甘く、残酷な、愛の冒険。第26回文芸賞受賞作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
りず
11
まぁまぁだった。結構ポップに男娼の生活が描かれてて、サラーっと読んでしまった。このテーマだったら石田衣良の『娼年』の方が面白かったかなぁ?途中ちょっと食傷気味になってついていけなくなってしまった…。2023/02/09
Ichiro Toda
4
自身の男娼生活を描いたとされる文藝賞受賞作品。同性愛者ではないが男性と性行為を行い、自分をわざと汚しながら"死"に近づこうとする少年の様子が連作短編の形式で展開される。全体がポップな形式で進み、悲壮感のようなものはあまり感じられず、淡々と男娼生活が語られる。最初は”死”を探す主人公は途中で生活に目的が切り替わりお金で自分の価値を図ろうと生に視点が切り替わり、快楽と生と死の狭間で生きることとなる。今日この小説を読んで、性の奇妙さを感じることはもはや難しいが、テーマは普遍。大変面白く読めた。2016/07/07
ひるお
1
男娼の少年ジュンの目から、同僚のボーイたちや様々な客との関わりを描いた、第26回文藝賞受賞作。ポップな文体でぐいぐい読ませる。各人のキャラが立っていて、誰もがそれぞれに魅力的。ジュンの言葉選びが独特で一種ナルシシスティックなのに、なぜか嫌味がない。ナルシス、パンドラ、エデン、これが作中で何を意味しているのか、是非読んで確かめてみてほしい(大したことではないが)。エイズ(と思われる病気)のリスクを、外国や被挿入側と結びつける記述には時代的なものが感じられて、史料としても意義のある作品と言えるかもしれない。2020/08/23
Kouri Kim
1
何かもっと暗いのかと思っていっていたんだけど、そんなことなくて。すらすら読めて出てくる癖のある人物も面白く書けていて、なんか明るい話なのか?って、でも違うしな。と、なんかわからず読み終わっちゃった。2012/11/27
Yukino
1
『歌舞伎』のママに会いたいような、会いたくないような。2012/11/21