内容説明
ポスト・モダンの空間を批判し、現在を超えようとするあらゆる闘争を生きる新たな批評の誕生。
目次
ポスト・モダンという神話(《近代の超克》とポスト・モダニズム;「他者」の存在しない「日本」;言語と思考の根源とは;現在の批評の何を批判すべきか;今、美と倫理について語るとは;ポスト・モダン論における反動性;小説の《小説》性とは何か;小説の現在と物語)
情報・コミュニケーション空間の政治学(《東京》対《日本》という闘争;都市空間の彼方に何があるか;現在と《闘争》の露呈;文芸批評が錯誤するもの;戦後文学と共同大的倫理;《闘争》と共同体の空間)
終焉とエクソダス(歴史/倫理/主体という主題;人生と倫理と批評;《世界》を見出す視線;《神》と思考のリアリティ;権力と国家;境界とは何か;批評の初源へむかって)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kthyk
18
「ポストモダン」は「年寄りのスノビズム」だそうだ。しかし、学生に戻り再読。「ベルリン・天使の詩」はモノクロームなポストモダンから始まるこの書は日本の文芸批判、いや文化批評か。近代において、物語には存在しない形式を小説が獲得した。小説とは共同体の外部から来るものであるが、我々の周辺は物語的な小説ばかり。小説は終わりまで読まなくてもよく、途中から読み始めてもよい。東京は金融都市、コミュニケーション空間。そこは何もない情報空間、イメージを介した物語領域に過ぎない。そこでは国際人ではなく「絶対外国人」にはなれる。2022/04/03
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