朱雀家の滅亡

  • ポイントキャンペーン

朱雀家の滅亡

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 144p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784309004754
  • NDC分類 912.6

内容説明

敗戦とともに滅び行く侯爵家の悲劇。日本人の忠誠心の謎を問う三島戯曲の傑作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

155
舞台での動きは極めて少ないが、そこに濃密なまでの心理劇が展開する。ここでのドラマトゥルギーのあり方は、その意味では『サド侯爵夫人』に似ている。当主の朱雀経隆は何も語らない。その一子の経広は韜晦においてしか語れない。そして、この家の下女おれいもまた語らなかったのだが、やがて彼女は怜悧なまでの分析で彼らの葛藤を明らかにしていく。また、ヒロインの瑠津子は弁才天の化身であり、鎮魂の巫女にほかならない。「何もするな。何もせずにをれ」との言葉を経隆は全的に体現するのであり、究極そこに待っていたのは滅びの姿であった。2015/01/10

双海(ふたみ)

31
「ああ、お上、尊いお上、けだかい、あらたかな、神さびてましますお上、今やお上も異人の泥靴に瀆されようとしておいでになる。民のため、甘んじてその忍びがたい恥を忍ぼうとしておいでになる」・・・そのころ朱雀家もまた滅びの姿を纏い、消えてゆかんとする。そしてこの国の大義も・・・。久々に三島の戯曲を読みましたが、いいものですね。2016/01/17

warimachi

2
これは素晴らしいな。2021/08/20

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/1657344
  • ご注意事項