感想・レビュー
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めしいらず
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伝説の料理人西音松氏が、引退後、現役時代に手掛けた四季折々の料理の記憶を辿り、京言葉で語り遺した伝説のエッセイ。所謂レシピ本に非ず。時代が移り変わり、料理も料理人も変わりゆく。氏は、日本料理の要である季節感が失われ、奇を衒い目に鮮やかなものがもて囃されることを、人から教えられるのを待つ自発性のない料理人のことを危惧する。氏自身の言葉にもあるように、決して華やかではないけれど、細部まで手を抜かない、だけど手を加え過ぎないという哲学どおりの料理が並ぶ。その勘どころを外さぬ仕事ぶり。これが美味しくない筈がない。2015/08/31
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