出版社内容情報
《内容》 著者からのメッセージ従来からの治療だけを漫然と行うのではなく、それに追加して、尿検査結果を基礎に合理的食事指導を行うだけで、治療成績が大幅に向上します。Caが多く、Pの少ない食事と蛋白質の適正量の摂取(多くても少なくてもだめ)に注意して指導すれば、1年後の骨量増加が高年女性でも80%近く期待できます。そのためには、従来の牛乳(Pが多い)やめざし(NaC1が多い)に期待せず、Ca/P比の高い食品を熟知させます。食塩や蛋白質の摂り過ぎが尿中Caや尿中Pの排泄増加につながっていることを数値として認識できる効果は大で、治療の継続に有効です。 《目次》 総 論はじめに/骨粗鬆症は治るのか?/骨量と年齢/治療の概要/治療成績の概要/尿中Caの測定と、それが検査として成立する根拠とその有用性について各 論1.食事指導の実際と理論的背景Caを1日800mg以上摂る/リン酸の少ない高Ca食を摂る/蛋白質は必要量を摂る。過剰摂取はリスクとなる/食塩の摂取量を制限する/リン酸のリスク度の再検討2.尿中Ca量の測定が検査法として成立する根拠治療1年後の骨量増減と尿中Ca値/尿中Ca値220mgを暫定基準値として骨量の増減との関連を調べた成績3.症例検討―尿検査値の読み方とその利用初診時尿中Ca値876mg/日、治療開始1年後に骨量が増加した症例/治療後尿中Caが大幅に減少した症例/尿中Caが低くならなかったのに骨量が増加した症例/尿中Caが少ないのに骨量が増加しなかった症例/ビタミンD製剤の投与を中止した直後に尿中Caが大幅に減少した症例/尿中Mgの多い症例4.治療成績治療継続1年後の成績/骨塩の増減と尿中Ca値および尿中UN値、尿中NaCl値との相関/治療1年後の尿中Ca量の多寡と骨量/治療を2年間継続した成績5.今後の課題牛乳は乳児には完全栄養素、しかし…/リン酸の1日最低必要量/ビタミンD製剤はすべての症例に必要か?/主食中のフィチン酸の除去/骨のCa、ハイドロキシアパタイトは老若で質的に同一か?骨からのCa-Mobにperoxidationは関係ないのか?エストロゲンには抗酸化作用もあるのだが/Mgと骨Ca-Mobとの関連は?/尿検査の改善点について
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