現代臨床精神医学 (改訂第9版(増補)

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  • サイズ B5判/ページ数 649p/高さ 26cm
  • 商品コード 9784307150576
  • NDC分類 493.7
  • Cコード C3047

出版社内容情報

《内容》  精神分裂病という病名は,精神が分裂していて何をするか分からない危険な病気という暗い印象を与え,当事者(患者)や家族に多くの社会的不利を与え,治療やノーマライゼーションの妨げになって来ていた。そこで日本精神神経学会では当事者の家族団体である全国精神障害者家族会連合会の要望を受けて,平成5年(1993年)以来病名変更について検討を続け,平成14年(2002年)6月に精神分裂病という呼称(和訳語)を「統合失調症」に変更することを決定し,この新しい呼称を使用することを諸学会,関係官庁,報道関係などに要望している。
 今回第9版の増補を行うにあたって,精神分裂病という病名を統合失調症に変更することにした。しかし精神分裂病という病名は我が国で60年以上にわたって使用されてきているので,混乱を避けるために,当分の間はなるべく統合失調症(精神分裂病)という記載を用いることにした。病名変更の経緯については,巻末の付表10に概要を説明した。    

《目次》
■総 論
精神医学序論
 精神医学の概念/精神医学における正常・異常と健康・病的状態(疾病)の問題/精神医学の対象領域/精神医学の方法/精神障害の成因と分類
医学心理学
 医学心理学の概念/医学心理学の領域/脳と精神現象-神経心理学/精神の発達と精神保健/人格/神経症性障害概論/心身症概論/精神病概論/病人の心理的危機/医師に必要な面接と精神療法の知識
精神症状学
 序論/個々の精神症状
精神医学的診断学
 精神医学における診断の手順/理化学的検査/心理検査
■各 論
症状性を含む器質性精神障害
 器質精神病,器質性精神障害/身体疾患に伴う精神障害(症状精神病)/てんかん/アルコール関連精神障害/精神作用物質使用による精神および行動障害(薬物依存)/薬物中毒/職業中毒,公害などに関連した化学物質による中毒精神病
神経症性障害・ストレス関連障害・身体表現性障害;人格・行動の障害
 神経症性障害総論/神経症性障害の類型(神経症性障害各論)/生理的障害および身体的要因に関連した行動症候群/人格障害
統合失調症(精神分裂病),妄想性障害と感情障害
 統合失調症(精神分裂病)/持続性妄想性障害/急性一過性精神病性障害/感応性妄想性障害/分裂感情障害/非定型精神病/感情障害,気分障害,躁うつ病
児童・青年期精神医学
 概説/児童期および青年期の精神発達/児童・青年期の精神医学の特性/児童期および青年期にみられる精神障害
■精神医学と社会
精神医学と社会との関連
 精神科患者の処遇/精神障害者処遇の法規/司法精神医学/社会と精神医学
■治療学
精神医学的治療学
 精神科治療の特色/精神科治療の発達/身体療法/精神療法/環境療法/精神科救急医療
■付 表
1.International Classification of Diseases, Chapter V(F), Tenth Revision(ICD-10) 2.DSM-IV分類 3.Mini-Mental State(MMS) 4.てんかん発作の国際分類(1981年) 5.てんかんおよびてんかん症候群の国際分類(1989) 6.失語検査,失行・失認検査表 7.HAMILTON DEPRESSION SCALE 8.精神保健及び精神障害者福祉に関する法律改正後全文 9.医師国家試験出題基準(平成9年度版)〔精神医学に関連が深い項目の抜粋〕 10.schizophreniaの日本語訳「精神分裂病」が「統合失調症」に変更された経緯とその意義

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