出版社内容情報
現在、子どもの遊び環境はコロナ禍も加わり、人と触れ合う機会や外遊びが減り、大きく変化してきている。そうしたなかで、子ども参画のまちづくりに取り組む執筆陣が、子どもの育ちゆく「場所」を社会関係(ソーシャルキャピタル)と捉え、108個の「パタン」でイラスト豊富に示す。あんなパタン・こんなパタン。
子どもの参画/あいまいな境界/まちの工作室/村をつくって育つ/さんぽとみちくさ/地域が支える冒険遊び場/生きられる水辺/0歳から100歳までの集会施設/怖いところ/ホスピタルプレイ/ただ居られる場所
内容説明
ひととひと、ひとと場所との関係をつくる子育ち、子育てのパタン・ランゲージ。子どもたちが育つには「場所」が必要だ。その生きられる空間に備えられるべき、人間関係の網の目が有している、相互交流・扶助の機能―社会関係資本が108のパタンに詰まっている。
目次
第1部 子どもの育ちと社会関係資本(子どもの育ちを支える地域社会の変化;社会関係資本の考え方を改めて問い直す;子どもが育つ社会関係資本の指標;そして、子どもまちづくり型録へ)
第2部 子どもまちづくり型録108(考え;いえ;みち;まち)
著者等紹介
木下勇[キノシタイサミ]
大妻女子大学社会情報学部教授、千葉大学名誉教授。工学博士。東京工業大学で建築を学び、1984年に博士号学位取得。世田谷区にて冒険遊び場づくりの支援とともに三世代遊び場マップづくりや子ども参画のまちづくりを進める。(社)農村生活総合研究所研究員を経て1992年より千葉大学園芸学部で教鞭をとり、2020年3月に定年退職、4月より現在にいたる。日本ユニセフ協会子どもにやさしいまちづくり事業委員会会長、こども環境学会副会長などを歴任。2020年9月まで日本学術会議連携会員として子どもの成育環境分科会長を務め提言をまとめた
寺田光成[テラダミツナリ]
高崎経済大学地域政策学部特命助教。博士(農学)。通称:チャーリー。立命館大学産業社会学部子ども社会専攻卒業(小学校教員免許所持)後、2020年千葉大学大学院園芸学研究科博士後期課程修了。専門はランドスケープ学、こども環境学。現在は千葉県松戸市岩瀬自治会集会所管理人、IPA日本支部運営委員、特非)日本冒険遊び場づくり協会情報研究センター主任研究員、特非)そとぼーよ理事などを担う。主な研究テーマは、子どもも暮らしやすいまちづくりに向けた屋外空間の計画・デザイン・管理、環境教育の実践研究
松本暢子[マツモトノブコ]
大妻女子大学社会情報学部教授。工学博士。日本女子大学家政学部住居学科卒業、東京都立大学大学院博士課程修了。既成市街地における住宅更新過程の分析をもとに、居住者の高齢化と木造密集市街地の住環境改善の遅れに注目し、修復型まちづくりに関わる。主に東京西部、市部での住宅マスタープランおよび都市計画マスタープランの策定の経験から、市民との協働による空き家対策および居住支援などに関与し、自治体のよる協議会発足および支援を行い、市民参加による都市計画と住宅政策の連携をめざしている。2012年より福島県いわき市豊間地区の復興まちづくりに関わり、高齢化したなかで、地域あげての子育てをめざすまちづくりの支援を続けている
三輪律江[ミワノリエ]
横浜市立大学大学院都市社会文化研究科教授。博士(工学)。仙田満氏に師事し、(株)坂倉建築研究所、横浜国立大学を経て2011年4月より横浜市大に着任。複数自治体で建築審査会、都市計画審議会、住宅政策審議会等の委員の他、子育ち支援やまちづくりNPOの理事等も従事。建築・都市計画、環境心理学の学問領域を軸に「子ども」と「まち」との関係に着目した実践的調査研究を数多く手掛ける。代表編著書『まち保育のススメ』(萌文社、2017年)は第13回(2017年度)こども環境学会賞(論文・著作賞)を、「“まち保育”の提唱を通じた子育ちをまちづくりと捉える啓発・推進活動」で第14回日本都市計画家協会神奈川支部賞受賞
吉永真理[ヨシナガマリ]
昭和薬科大学薬学部教授。博士(保健学)。一橋大学卒業、東京大学大学院医療系研究科保健学専攻博士課程修了。国士舘大学理工学部勤務時に木下勇に出会い、太子堂・三宿・池尻地域の四世代目の遊び場マップづくりに参加、その後世田谷・千葉・町田などで「子どもの遊びと心身健康」や「子どもたちのSOS」に関する研究に従事してきた。2007年より現職。臨床心理士・公認心理師。コミュニティ心理学会理事、子どもの心とからだ連絡会議副議長。日本ユニセフ協会子どもにやさしいまちづくり事業委員会副会長。外遊びを広げる啓発活動(そとあそびプロジェクト・せたがや)にも従事している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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