出版社内容情報
共和国時代の栄華をいまも感じさせる水の都・ヴェネツィア。チッタ・ウニカ(唯一の都市)と称されたそのまちなみは、世界中から多くの人を惹きつけ、魅了してやまない。しかしこの街もまた、多くの都市と同様に近代化の波を受けてきた。本書はヴェネツィアが都市構造を大きく変えた19?20世紀に着目し、この発展過程をラグーナ(干潟)の環境と一体的に描いた、まったく新しい視点からの空間形成史である。
はじめに――水の都ヴェネツィアをめぐる
序章 研究の目的と方法
1章 水都ヴェネツィア研究史
2章 水都ヴェネツィアの近代化
3章 ラグーナおよびその周辺の空間構造
樋渡 彩[ヒワタシ アヤ]
樋渡 彩(ひわたし・あや)
建築史・都市史
1982年広島県生まれ。2006年イタリア政府奨学金留学生としてヴェネツィア建築大学に留学。2009年法政大学大学院修士課程修了。2011-2013年日本学術振興会特別研究員を経て、20016年法政大学大学院博士後期課程修了。博士(工学)。
専門はイタリア都市史。著書に『ヴェネツィアのテリトーリオ――水の都を支える流域の文化』(共編、鹿島出版会、2016年)。おもな論文に「ヴェネツィアの水辺に立地したホテルと水上テラスの建設に関する研究」(2015年)、「近代ヴェネツィアにおける都市発展と舟運が果たした役割」(2012年)、「水都ヴェネツィア研究史」『水都学I』(法政大学出版局、2013年)所収ほか。
現在、東京芸術大学教育研究助手、法政大学エコ地域デザイン研究センター兼任研究員。
内容説明
共和国時代の栄華をいまも感じさせる水の都・ヴェネツィア。チッタ・ウニカ(唯一の都市)と呼ばれたそのまちなみは、世界中から多くの人を惹きつけ、魅了してやまない。しかしこの街もまた多くの都市と同様に近代化の波を受けてきた。ヴェネツィアが都市構造を大きく変えた19世紀から20世紀に着目し、発展過程をラグーナ(潟)の環境と一体的に捉えた、新たな空間形成史。
目次
1章 水都ヴェネツィア研究史(ヴェネツィアの建築史・都市史;ヴェネツィア研究の発展 水都への関心;ヴェネツィアの都市とラグーナの環境維持と保全;ラグーナに関する研究 ラグーナに浮かぶ島々;ヴェネトに関する研究;舟運に関する研究)
2章 水都ヴェネツィアの近代化(ヤコポ・デ・バルバリの鳥瞰図から読む水都ヴェネツィアの空間構造;19世紀の歩行空間の整備;近代化による都市の発展と舟運が果たした役割;19世紀のフローティング水浴施設;水辺に立地したホテルと水上テラスの建設;近代港湾の誕生から再生)
3章 ラグーナの空間変遷史(ラグーナの水環境;アックア・アルタの歴史と対策;ラグーナに浮かぶ島々の役割;リドの開発史;ラグーナ周辺の開発;ヴァッレ・ダ・ペスカ)
著者等紹介
樋渡彩[ヒワタシアヤ]
1982年広島県生まれ。2006年イタリア政府奨学金留学生としてヴェネツィア建築大学に留学。2009年法政大学大学院修士課程修了。2011‐2013年日本学術振興会特別研究員を経て、2016年法政大学大学院博士後期課程修了。博士(工学)。専門はイタリア都市史。現在、東京芸術大学教育研究助手、法政大学エコ地域デザイン研究センター兼任研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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