出版社内容情報
農(農業)と福(障がい者)、その結びつきが思いもよらない価値を生み出し、地域を元気にしていく。そのノウハウや豊富な実例、海外の取り組みを紹介しながら、地域社会の再生をめざす、新たなまちづくり手法のヒントを提案。
内容説明
資本主義のなかで非効率な存在と位置づけられてきた「農業」と「障がい者」その結びつきが思いもよらない価値を生み出し、地域を元気にしていく。「農」のある地域を再生し、自然と人間が連携共生する新たな「里マチ」の創生を目指す。本書はそのためのガイドブックである。農福連携の豊富な事例と解説で実態を示し、農(業)からのアプローチと福(祉)からのアプローチの双方に役立つ情報を掲載。
目次
多様ないのちが共に学び、共に生きる“里マチ”=「農生都市」
はじめに―地域創生・再生を導く新たな連携のカタチ
1 これまでの福祉・農業・地域
2 農福連携、その歩み
3 農生業とは何か
4 地域に生きる農福連携―いろいろな取り組み
5 農福連携に取り組むために
6 農福商工連携を目指す
著者等紹介
濱田健司[ハマダケンジ]
1969年生まれ。JA共済総合研究所主任研究員。東京農業大学大学院修了。農業経済学博士。農林水産省農林水産政策研究所客員研究員などを務める。農水、厚労両省を橋渡しするなど農福連携の最前線で活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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壱萬弐仟縁
21
多様な主体が役割を果たすことで、多様な地域をつくり、個性ある笑顔溢れる世の中を目指す、農福連携宣言(1頁)。新型コミュニティモールは、文化・福祉・教育・就労型モール(9頁)。意欲はあるが就労先が見つからない障がい者が6割弱(27頁)。農生業は、のうせいぎょう(64頁~)。モノとサービスを提供し、対価を得る業。農福商工連携の根本には、幸幸の関係がある(はぴはぴ153頁)。2016/05/26
Humbaba
5
知らないということは、恐怖を増幅させてしまう。誰もやったことのないことだと、もしも上手く行かなかったらどうしよう、と不安に思う気持ちは避けられない。事前に問題を起こさないように対処できることもあるだろうが、完全にリスクをなくそうと思ったら何も行動できなくなってしまう。やってみれば意外と上手くいくことも少なくない。2016/01/30
gojimoto
2
農業と福祉と連携して豊かなまちづくりをするという考え方なのになぜか薄ら寒さを感じてしまいました。特に最初の導入部(緑の文字の部分)は引いてしまった。なんとなく、すべてを狭いコミュニティで賄おうという感じがしたからかも。こんな事例があるということで興味深く読みました。2015/12/24
りぼんちゃん
1
農業分野で障がいのある方を就労させることは、本人の自立支援と同時に「里マチづくり」にもつながる。事例を紹介しながら、可能性を引き出す一書です。2018/07/10
huyukawa
1
農業の技術は決して簡単に得られるものではない。しかしながら、もっと技術を分解していけば多様性をもって仕事ができるかもしれない。可能性を秘めた領域だと感じる。著者にあうことがあったので、勉強のために読んだ。自分の臨床にいかせられればと考える。2016/04/28