出版社内容情報
日本近代を代表する建築家・堀口捨己(1895-1984)の評伝。
建築設計・建築史・庭園史・茶の湯研究・歌人……と多彩な顔を持ち、和風建築の大家としても知られる堀口捨己。建築設計以外の分野での活動や言説も視野に入れ、現代建築の「表現者」としての思想や作品をひもとく。
内容説明
建築が目ざすべき美とは。日本のモダニズムを牽引した建築家であり、建築史家・庭園史家・歌人でもあった堀口捨己が、建築における美のあり方を追求した営みを紹介。
目次
第1章 堀口捨己のプレゼンテーションの独自性―晩年の著作の装丁を例に
第2章 分離派建築会
第3章 洋行―アムステルダム・スクールやデ・ステイルとの出会い
第4章 表現主義からモダニズムへ
第5章 西洋を意識した言説
第6章 岡田邸と若狭邸
第7章 大島測候所―様式なき様式
第8章 千利休研究を手がかりにした自己形成
第9章 堀口の和風建築―八勝館での飛躍
第10章 堀口の建築観―抽象美学をもとにした「強い表現」と「モチーフの存在理由の重視」
第11章 まとめ―堀口捨己の世界
著者等紹介
藤岡洋保[フジオカヒロヤス]
東京工業大学名誉教授・工学博士/近代建築史研究者。1949年広島市生まれ。1973年東京工業大学工学部建築学科卒業、1975年同大学院理工学研究科修士課程建築学専攻修了、1979年同博士課程建築学専攻修了、1980年工学博士(東京工業大学)。日本近代建築史専攻。明治大学工学部助手(建築学科)、東京工業大学工学部附属高等学校教諭を経て、1984年東京工業大学工学部助教授(建築学科)、1996年同教授(建築学科)、2000年同大学大学院理工学研究科教授(建築学専攻)、2015年同大学定年退職。日本近代の建築について、それも特に建築と「概念」の関係について、より具体的には「伝統理解と表現」、「空間」、「文化」、「保存」などについて研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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