内容説明
日本の木造建築を造ってきた工匠の背後には、優れた道具鍛冶たちがいた。日本人の感性によって、切れ味、使い易さと同時に形の美しさを合せ持ち、世界で最も秀でた大工道具を作り出した。伝統工具類の造形、材質感をカメラアイにて紹介。
目次
第1章 主要な道具
第2章 いろいろな道具
第3章 コレクション
感想・レビュー
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roughfractus02
8
本書は、日本近代の建築工具が明治期の鍛冶職人千代鶴貞秀(加藤廣)によって確立され、江戸熊という大工職人と出会い、その研ぎの姿勢の重要性を把握して名工是秀となって工具を現在の形に仕上げた胴部レベルから建築の伝統を描く。第二次大戦後是秀の鍛治工場に訪れた著者は、明治期以前の刀鍛冶とは異なる是秀の姿勢が生み出した鉞(マサカリ)、手斧(チョウナ)、鋸(ノコギリ)、鑿(ノミ)、鉋(カンナ)、玄能(ゲンゴウ)、小刀、釘抜等のモノクロ写真と共に職人の技芸が形となる過程と、ヤスリがけや研ぎのやり方も含めて詳細に解説する。2025/08/18
Kuliyama
0
見たことはあっても使ったことがない道具が多かったです。どれも美しい道具ばかりです。2014/07/01