感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
roughfractus02
7
オースマンのパリ改造計画は、民衆の反乱の監視のために道を直線化して近代都市計画の機能性を最初に実現した。著者は広場を監視の場ではなく賑わいの場にすべきだと説き、古代ローマのアゴラやフォルム(フォーラム)やゴシックの城郭都市のような不規則かつ有機的な都市構造が都市を活気付けると主張した。本書は人々のアクティビティから都市を捉え、その活動の自由を維持する場とするために、広場の構築に5つの原則(中央部分の自由、閉ざされた空間性、適切な大きさと形状、不規則な形態、複数の広場群として構成)を求める(1901刊)。2025/07/08
May
0
都市計画史上かなり重要な本らしい。19世紀の大規模で幾何学的な都市再開発(パリ大改造など)によって、じっくりと丁寧に工夫してつくられた歴史都市が損なわれてしまうことを批判した本。前近代的な広場の分析から、都市計画のあるべき姿を探っている。歴史的な広場の素晴らしさの理由を考察する部分は読む価値があった。2013/04/11
そうき
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卒論テーマとはギリギリ息抜きになるくらいの距離感。まだ読んでなかったのが恥ずかしい。 建物じゃない場所が広場としてしまいがちだが、広場が閉ざされていることの重要性にも目を向ける必要があるのは改めて認識できた。 ウィーンの市役所前広場は実際に行ってみたい。(3月に訪問すべきスポット)2019/01/24