出版社内容情報
三角形の階段室にY字型平面をもつユニークな星形住宅(スターハウス)。
板状住棟が並ぶ団地景観に変化を与え、戦後団地を象徴する建物として、1970年半ばまで日本各地で建設された建築遺産の記録。
UR都市機構・旧赤羽台団地(東京都北区)のスターハウスと板状住棟が2019年に団地として初の登録有形文化財に登録。
戦後団地の価値を考え、団地保存のこれからを展望する。
内容説明
三角形の階段室にY字型平面をもつユニークな星形住宅「スターハウス」。板状住棟が並ぶ団地景観に変化を与え、戦後団地を象徴する建物として、1970年半ばまで日本各地で建設された建築遺産の記録。
目次
第1章 スターハウスの成立(標準設計とスターハウスの成立;スターハウスの発案者・市浦健;スターハウスという名称;スターハウスの利点と欠点;54C-2型)
第2章 スターハウスの展開(スターハウスの展開1―日本住宅公団;スターハウスの展開2―公営住宅・公社住宅を中心に;有名建築家とスターハウス1―丹下健三研究室と香川県営住宅のスターハウス;有名建築家とスターハウス2―黒川紀章と愛知県営菱野団地のスターハウス;スターハウスの広がり)
第3章 スターハウスの現在(公営住宅におけるスターハウスの住棟・住戸の改善;日本住宅公団(現UR都市機構)におけるスターハウスの保存活用)
巻末資料
著者等紹介
海老澤模奈人[エビサワモナド]
東京工芸大学教授。1971年京都生まれ。1995年東京大学工学部建築学科卒業、ウィーン工科大学、ミュンヘン工科大学留学を経て、2003年東京大学大学院博士課程修了。2005年東京工芸大学助手に着任し、助教、准教授を経て、2015年より現職。博士(工学)。専門はドイツ・オーストリアを中心とした近代建築史。著書に『ジードルンク―住宅団地と近代建築家』(鹿島出版会、2020、2022年日本建築学会著作賞)
岡辺重雄[オカベシゲオ]
福山市立大学教授。1959年京都生まれ。1983年東京大学工学部建築学科卒業。都市計画コンサルタントを経て、2011年福山市立大学に着任、准教授を経て、2015年より現職。博士(工学)。専門は都市計画制度、建築法制史
川崎直宏[カワサキナオヒロ]
(株)市浦ハウジング&プランニング代表取締役社長。1953年愛知県生まれ。1979年京都大学大学院工学研究科卒。同年(株)市浦都市開発建築コンサルタンツ(現(株)市浦ハウジング&プランニング)入社。1986年建築計画室長を経て、2000年常務取締役、2008年専務取締役・東京事務所長、2016年代表取締役社長となる。国の住宅政策や自治体の住宅計画の策定を手掛けるほか、世田谷環境共生住宅の計画、兵庫コレクティブハウジングの計画、既存住宅団地再生業務、種々の高齢者住宅計画調査、ストック活用計画調査等の住宅計画に関する調査研究に携わる。技術士。工学博士(京都大学)。現在日本大学非常勤講師
古林眞哉[コバヤシシンヤ]
株式会社ディーワーク代表。1975年千葉生まれ。2001年千葉大学工学部建築学科卒業、2005年千葉大学大学院博士前期課程修了。2003年株式会社ディーワーク入社、2017年より現職。修士(工学)。UR賃貸住宅を中心に団地、まちづくりに関する調査、企画、計画、設計に従事
志岐祐一[シキユウイチ]
日東設計事務所。埼玉大学非常勤講師。1966年鹿児島生まれ。1990年東京都立大学工学部建築工学科卒業。スペック、ベル・コムーネ研究所を経て現職。近代建築の調査、保存修復、移築、展示などを行う。主な業務にUR集合住宅歴史館、URまちとくらしのミュージアムにおける展示、同潤会代官山アパート、晴海高層アパート等の住宅移築復元。江戸東京博物館、花王ミュージアムでの公団住宅再現展示など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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