時間のヒダ、空間のシワ…「時間地図」の試み―杉浦康平ダイアグラム・コレクション

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ A4判/ページ数 100p/高さ 30cm
  • 商品コード 9784306046061
  • NDC分類 727
  • Cコード C0070

内容説明

時間を軸にして、これまでに見慣れた空間地図や地球儀を変形する試み。多視点から解析して生みだされたデータ群を再構成し、新しい視点を加え図像化する。数々の伝説的なヴィジュアルデザインを生みだした杉浦康平が、1960年代から挑戦しつづけた「ダイアグラムデザイン」、「時間地図」群の全貌…。初期ダイアグラムを共作した松岡正剛との対談をはじめ、多木浩二によるエッセイ、かつて時間地図の編集・制作にかかわった、村山恒夫・赤崎正一らによる寄稿・インタビュー、後半では、建築家・白井宏昌やhclab.の若手クリエーターが、時間地図のデジタイズによって、“スギウラ時間地図”の試みを解読する…。

目次

ダイアグラム・コレクション(足跡としての、時間地図;紙の「マルチメディア」実験―『百科年鑑』生誕クロニクル;新しい時間地図を生みだす―“スギウラ時間地図”の試み)
ダイアグラム・コレクション(時間地図のモデル化に挑む―時間のヒダ、空間のシワを可視化する;建築家にとっての時間地図;デジタイズされた時間地図の再解釈と展開;時間地図のかなたへ…)

著者等紹介

杉浦康平[スギウラコウヘイ]
グラフィックデザイナー。神戸芸術工科大学アジアンデザイン研究所所長。1932年東京都生まれ。1960年代から、デザインの仕事と並行して独自のヴィジュアル・コミュニケーション論、アジアの図像研究、知覚論、音楽論を展開し多くのクリエイターに影響を与える。時間地図をはじめとするダイアグラム・デザインは、独創的なアイディアを盛り込んだブックデザインとともに、杉浦デザインを代表する

松岡正剛[マツオカセイゴウ]
編集工学研究所所長・イシス編集学校校長。1944年京都市生まれ。工作舎設立。雑誌『遊』を創刊し、その後編集工学研究所を設立、「編集工学」を提唱

多木浩二[タキコウジ]
思想家、評論家。1928年神戸市生まれ。写真をはじめ、芸術・建築の批評活動を行った。2011年死去

村山恒夫[ムラヤマツネオ]
編集者。新宿書房代表。神奈川県生まれ。平凡社世界大百科事典、百科年鑑編集部、マイクロソフト社『エンカルタ百科事典日本版』編集長など歴任

白井宏昌[シライヒロマサ]
建築家。H2Rアーキテクツ共同主宰。1971年東京都生まれ。Kajima DesignやOMAをへて独立。ロンドン大学政治経済学院修了、博士(都市社会学)。設計活動とともに都市研究にも携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

保山ひャン

1
杉浦康平が60年代から描き続けた、時間地図の数々を集めて、解説。さらに当時は膨大な人力(杉浦氏曰く「マンピュータ」)で作図していた時間地図をコンピュータで描いてみる近年の成果が載せられている。共同作業していた松岡正剛との対談や、多木浩二、白井宏昌などの文も掲載。犬地図、世界の四大料理の味覚地図、アジアの宇宙観の地図、日航機ハイジャック事件、人と利根川の関わり、毛沢東、原子力問題、ある個人の一日などのダイヤグラム作成、各都市からの到達時間をもとにした地図など、視覚化されることで驚きと発見が得られる悦び!2015/11/20

YuYu

0
hclab.おもしろい2015/12/19

0
ダイアグラムデザインをつくりあげた杉浦康平の解読書。都市の生活者にとって経験される空間のかたちは個人個人バラバラで、地下鉄や飛行機、摩天楼ビルのような多くの人間が利用している空間は、抽象的な地形図と時間軸にズレがある。そのため、移動にかかる時間を基準とした変形地図が生まれた。これは決して固定されたものではなく、交通インフラの改善の度にどんどん変化している。交通手段の発達という利便性の追求で生まれた地域格差(電車が通らない等)の問題提起にもなって興味深かった。2015/03/02

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/8113704
  • ご注意事項