希望の怪物―現代サブカルと「生きづらさ」のイメージ

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希望の怪物―現代サブカルと「生きづらさ」のイメージ

  • 田村 景子【著】
  • 価格 ¥1,980(本体¥1,800)
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  • サイズ 46判/ページ数 366p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784305709769
  • NDC分類 726.1
  • Cコード C0095

出版社内容情報

さまざまな怪物たちが、今、フィクションの世界を跋扈している。

人につくられた巨大な破壊神、人間ならざるものと人間との融合、DNA操作をされた特異な身体から、吸血鬼、ゾンビ、殺人鬼、そして人間を侵し社会を侵す疫病神まで。

なぜわたしたちは、かくまでに怪物に魅せられるのか。

正体不明の怪物は、人間にあたえる恐怖によって日常を揺るがし、あたりまえの日常に破滅的な危機がせまるのを知らせる異様な警告者である。

例えば、地震や津波を怪物にみたてることで災厄を意識化させたように。

例えば、疫病の流行に先んじてあらわれる怪物が、疫病を可視化し、衛生状態の改善をうながすように。

例えば、統治を脅かす怪物が、権勢によって滅亡に追いこまれた人々の存在を忘れさせないように。

社会の大変容にわずかに先立ち、または社会の大変容とともに、フィクショナルな怪物たちはくりかえし登場してきた。

本書は、バブル狂乱の1980年代から、1990年代のポスト冷戦の混乱をくぐり、新しい戦争が世界中に広がった2000年代、3月11日の破局からはじまる2010年代、そしてコロナ禍と侵略戦争の現在まで――、この40年間たえまなく、きわめて特異で魅力的な怪物を輩出してきたサブカルチャーにおける怪物たちの表象を考察する。

マンガ・アニメ・ライトノベルなどに描かれた怪物たちは、いかに跳梁し、なにを警告し、その先にいかなる希望を見いだそうとしたのか。それは、世界に変化を求めつづける希望の怪物たちと、「生きづらさ」に苦しみ、なお生きようとするわたしたちとの、かすかで不断な共闘の記録である。

内容説明

怪物が現れた。怪物とともに変わる!漫画・アニメ・文学に描かれた怪物たちは、あたりまえの秩序をいかに薙ぎ払い人々を導いたか。生きづらい時代に、人々が希求した新世界のカタチをサブカルチャーから紐解く!

目次

1 予兆と警告の出現―『巨神兵東京に現わる』
2 巨神兵とともに往く―『風の谷のナウシカ』
3 人型爆砕装置―『AKIRA』
4 人に寄生し人を問いなおす小怪物―『寄生獣』
5 絶望の怪物、希望の怪物―『新世紀エヴァンゲリオン』
6 怪物と怪物が死の村で出会った―『屍鬼』
7 破滅をさらにたぐりよせる―『夜啼きの森』
8 虚弾こそ乱射せよ―『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』
9 わたしたちは、新たな怪物となる―『魔法少女まどか☆マギカ』
10 怪物が現れた、怪物とともに変わる―『MONSTER』『COPPELION』『進撃の巨人』『東京喰種』『鬼滅の刃』『チェンソーマン』『Final Phase』『リウーを待ちながら』

著者等紹介

田村景子[タムラケイコ]
1980年群馬県前橋市生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。早稲田大学大学院博士後期課程修了。博士(学術)。現在、和光大学准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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にしの

8
妖怪やモンスターに紐づいた怪物は、社会の歪みへの警句なんだよというような話が印象的だった。ナウシカ以降の現代サブカル文脈で描かれた怪物を分析した本作は、怪物論よりも社会論として読んだ方が良い。かつてない社会崩壊に直面している今、我々の心は日々の出来事に乱されがちだ。そんな中、慣れ親しんだ作品をただ消費するだけでなく、怪物が我々に発していた警告を振り返ることで、乱れたものの見方が落ち着いたものになるだろう。それが怪物とともに変わるということかもしれない。ネットニュースに一喜一憂するのをやめ、読書へ出よう!2023/02/24

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