出版社内容情報
一生借家住まい(夏目漱石)、20坪の庭が全宇宙(正岡子規)、化物屋敷から瀟洒な洋館へ(佐藤春夫)、46か所住んで土蔵の書斎が終の棲家(江戸川乱歩)、「どこに住んでも同じことである」(太宰治)、竹に始まり竹に終わる(水上勉)……。住んだ家、住んだ土地から見えてくる文豪たちの人生と文学。
本書は、夏目漱石から水上勉まで、総勢30名の文豪を取り上げ、なぜ文豪はその「土地」に住んだ(選んだ、引っ越した)のか、またなぜ、その「家」を選んだのかを、人生の流れを通してその「事情」を解説します。
文豪が住んだ土地の当時の状況、住宅の値段や家賃、住宅内外の人間関係やエピソードも、エッセイや小説からの引用でわかりやすく紹介。
深い内容ながらも、親しみやすいデザインとイラストで、文学・文豪好きから、文学散歩のお供にと、幅広い層におすすめできる内容です。
【目 次】
はじめに
目次
夏目漱石の住宅事情/森鴎外の住宅事情/正岡子規の住宅事情/泉鏡花の住宅事情/樋口一葉の住宅事情/与謝野晶子の住宅事情/田山花袋の住宅事情/島崎藤村の住宅事情/島村抱月の住宅事情/佐藤春夫の住宅事情/永井荷風の住宅事情/芥川龍之介の住宅事情/志賀直哉の住宅事情/江戸川乱歩の住宅事情/室生犀星の住宅事情/堀辰雄の住宅事情/萩原朔太郎の住宅事情/小林多喜二の住宅事情/斎藤茂吉の住宅事情/太宰治の住宅事情/石川啄木の住宅事情/谷崎潤一郎の住宅事情/川端康成の住宅事情/中原中也の住宅事情/宮沢賢治の住宅事情/中島敦の住宅事情/林芙美子の住宅事情/松本清張の住宅事情/寺山修司の住宅事情/水上勉の住宅事情
おわりに
○コラム
文士村ができた理由
軽井沢文壇には文豪しかいない?
お金と家の関係
内容説明
なぜ彼らは「そこ」に住んだのか?
目次
第1部 ふるさとへの愛憎(島崎藤村―「家」との格闘、旅人の「宿」;萩原朔太郎―「永遠の漂泊者」は家郷を憎み愛した ほか)
第2部 放浪しながら書く(与謝野晶子―貧しくも、歌と家族と暮らす家;石川啄木―東京と故郷、憧れに生きた貧しい暮らし ほか)
第3部 執筆の場を定めて(森〓外―「普請中」の日本に住む;夏目漱石―借家住まいの書斎から ほか)
第4部 終の棲家へ(正岡子規―転々とした学生時代と根岸の病床;泉鏡花―玄関番としての青春、文人町での安住 ほか)
著者等紹介
田村景子[タムラケイコ]
1980年群馬県前橋市生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。早稲田大学大学院博士後期課程修了。博士(学術)。現在、和光大学准教授
小堀洋平[コボリヨウヘイ]
1986年埼玉県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。同大学助手・次席研究員(研究院講師)、皇學館大学助教・准教授を経て、和洋女子大学准教授
田部知季[タベトモキ]
1989年宮城県生まれ。早稲田大学文学部卒業。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。日本学術振興会特別研究員DC1、同PDを経て、早稲田大学講師(任期付)
吉野泰平[ヨシノタイヘイ]
1990年静岡県生まれ。早稲田大学文学部卒業。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。現在、早稲田大学他非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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