出版社内容情報
今はなき国鉄支線や私鉄が健在だった昭和41(1966)年。極北稚内から南国枕崎・海潟まで、20歳の若者二人が鉄道の最果ての「聖地」を旅します。
昭和39(1964)年の東京オリンピック開催と東海道新幹線開業により、街も鉄道も新時代に入りました。本書は、昭和41年3月、JRの前身・日本国有鉄道(国鉄)の運賃大幅値上げ前に行った17日間の日本一周鉄道旅を通して、今は失われてしまった鉄道沿線の街や人々の様子を描き出すとともに、鉄道とその車窓から見た昭和の沿線風景が、その後半世紀にどのように変貌したかも解説します。
【目 次】
はじめに
目次
第一部 旅行記編
第一章 北への旅立ち(大阪~上野~函館)
第二章 氷雪の道東を巡る(札幌~名寄)
第三章 ひたすら極北の地を目指して(名寄~稚内)
第四章 反転、一路日本海に沿って南へ(稚内~大阪)
第五章 再会、最南端枕崎への旅(大阪~枕崎)
第六章 陽光の南九州を巡る(鹿児島~呉)
第七章 四国のテツロ巡礼で結願(松山~大阪)
第二部 解説編
第一章 日本一周旅行の背景
ルーツたる諸国巡礼、旅人の個性/学生寮の人脈、最大の動機・学割のフル活用、海外旅行の代替/「遠くへ行きたいけれど…」、北方&南方/マージナル指向、ウサギとカメの“二刀流、北海道固有の“簡易”文化に陶酔、マージナル・マン・坂本龍馬への憧憬、ローカル線・弱小私鉄への偏愛、奇妙な鉄道崇拝と駅スタンプ試論
第二章 日本一周旅行のその後
懐古趣味と「テシオノスタルギヤ」、昇格という“光”の中の“影、ヤマの消滅と道連れとなった炭砿鉄道の悲劇、地方私鉄の壊滅、国鉄ローカル線、私鉄帝国主義の終焉、バス企業の破綻・消滅、商業施設の消滅、懐かしき昭和情景の喪失
第三部 座談会
おわりに
交通・観光関連年表
内容説明
昭和四一年。二〇歳の若者二人が、極北・稚内から南国・枕崎まで、鉄道最果ての旅に出た。そして、その二人が令和の今、当時を振り返って見えてきた「失われた最果て」とは。
目次
第1部 昭和最果て巡礼記(北への旅立ち(上野~函館)
氷雪の道東を巡る(札幌~名寄)
ひたすら極北の地を目指して(名寄~稚内)
反転、一路日本海に沿って南へ(稚内~大阪)
再会、最南端枕崎への旅(大阪~枕崎)
陽光の南九州を巡る(鹿児島~呉)
四国のテツロ巡礼で結願(呉~神戸))
第2部 巡礼から五〇年。最果ての鉄路は今…(日本一周旅行の背景;日本一周旅行のその後)
第3部 巡礼不参加仲間の懺悔録
著者等紹介
小川功[オガワイサオ]
鉄道史学会、産業考古学会等の会員、九州大学客員教授等を経て、現・滋賀大学名誉教授。昭和41年当時、神戸大学経営学部生、私鉄多角経営に興味を持ち、書庫で戦前営業報告書を渉猟、私鉄大株主で大口融資する金融保険業への進路を模索。卒業後、日本生命で私鉄バス観光等を担当する審査役となって夢を叶えた後、教員に転じ金融保険、観光等を専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Tadashi_N
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しげき