内容説明
生の日本語にみられる教材も見落としている文法事項とは。日本語には、基本的・典型的な文法事項では説明できない用法が多く存在する。学習者が誤ってしまう、例外的な用法を探り、文中の要素や形式の間で機能している関係を手がかりに、潜んでいる文法を帰納的に解明する。
目次
第1章 ニュース文聴解における予測能力―テ形接続を中心とした日本語母語話者と日本語学習者との比較
第2章 指示語「ソンナ」と「ソウイウ」について
第3章 指示形容詞と名詞とのかかわり
第4章 書き言葉における文脈指示―「この」と「その」の場面と場
第5章 会話文における文脈指示のコ・ソ・ア
第6章 接続詞「それが」の意味・用法について
第7章 逆条件節をつくる形式―‐テモ・~トシテモ・ニシテモ・ニセヨ(ニシロ)
第8章 「‐ないまでも」節の意味と機能
第9章 逆接的な関係をつくる「Nデモ」―Nデモ(名詞+とりたて助辞)とNデモ(名詞譲歩形)
第10章 「過不足・優劣」を表す動詞連体形について―「上回る」を中心に
著者等紹介
松浦恵津子[マツウラエツコ]
1955年福岡県生まれ。2002年お茶の水女子大学大学院人間文化研究科比較文化学専攻博士課程修了。博士(人文科学)。獨協大学非常勤講師、国際交流基金日本語国際センター客員講師などを経て、2013年より松蔭大学コミュニケーション文化学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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