『万葉集』における帝国的世界と「感動」

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『万葉集』における帝国的世界と「感動」

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  • サイズ A5判/ページ数 60p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784305708427
  • NDC分類 911.12
  • Cコード C0092

出版社内容情報

万葉集の“豊かな感情表現”は政治的な文化装置として創り出された。

歌に詠まれた喜びも悲しみも、時代を超えて通じているようにみえる。しかし、現代人の感動と万葉人の感動は、果たして同じものなのか。歌の背景に存在する、天皇を中心とした古代帝国的世界を見つめ、感情表現という根源の正体に迫る。

万葉集にみえる政治制度と歴史意識を解き明かした衝撃的な講演録。

はしがき(小川靖彦)

講師紹介(小川靖彦)



? はじめに

『万葉集』との最初の出会い

英訳に対する感動

原文に対する感動

感動と翻訳



? 『万葉集』の世界のありよう

古代日本の帝国的世界

帝国的世界と文字

歌と感動

近代における『万葉集』像

『万葉集』における想像の帝国



? 『万葉集』における「感動」の世界

主権者に対する感動

集団的感動と個人的感動

個人的感動の位置づけ

感動の帝国的空間性

「泣血哀慟歌」に立ち戻って



? おわりに

『万葉集』の言語

世界文学と日本文学



講演を聴いて―コメントとレスポンス(トークィル・ダシー×小川靖彦)

文学研究の基礎にある「感動」

創られたものとしての〈感情〉

枕詞の翻訳の難しさ

「帝国」ということばについて

古代と近代における〈天皇を中心とする世界〉

『古今和歌集』をどう捉えるか

『万葉集』の「君」という呼称



■会場からの質問への回答

(1) 『万葉集』の歌を英訳する時に、特に重視していることは何か。

(2) 柿本人麻呂「泣血哀慟歌」と潘岳「悼亡詩」の違いは、帝国的世界像と関係するのか。

(3) 『万葉集』の歌に女性的な印象を受けたが、それはどこから生まれているのか。

(4) 柿本人麻呂「泣血哀慟歌」の、死者が山中に居るという死生観をどう受け止めているか。



「泣血哀慟歌」全文(トークィル・ダシー英訳)



青山学院大学文学部日本文学科主催

講演会「古代日本の世界像と万葉集」について(篠原進)

トークィル・ダシー[トークィル ダシー]
カリフォルニア大学ロサンゼルス校アジア言語文化学部准教授。
1968年生まれ。ロンドン大学東洋アフリカ研究学院卒業。北海道大学大学院文学 研究科国文学専攻修士課程を経て、コロンビア大学大学院博士課程修了。
著書:Man'yoshu and the Imperial Imagination in Early Japan (Brill, 2014 年) 。最近の日本語の著作に、「『万葉集』の統一性をめぐって」(『国語と 国文学』93?2、2016年11月)、「柿本人麻呂『高市皇子挽歌』の歴史性」(『上代文学』117号、2016年11月)など。

青山学院大学文学部日本文学科[アオヤマガクインダイガクブンガクブニホンブンガクカ]

小川 靖彦[オガワ ヤスヒコ]
青山学院大学文学部日本文学科教授。
1961年生まれ。東京大学文学部卒業。東京大学大学院人文科学研究科修了。博士(文学)。
著書:『萬葉学史の研究』(おうふう、2008年〈2刷〉)、『万葉集 隠された歴史のメッセージ』(角川選書、角川学芸出版、2010年)、『万葉集と日本人』(角川選書、KADOKAWA、2014年。第3回古代歴史文化賞)、『萬葉写本学入門』(編著、笠間書院、2016年)など。

内容説明

万葉集の“豊かな感情表現”は政治的な文化装置として創り出された―歌に詠まれた喜びも悲しみも、時代を超えて通じているようにみえる。しかし、現代人の感動と万葉人の感動は、果たして同じものなのか。歌の背景に存在する、天皇を中心とした古代帝国的世界を見つめ、感情表現という根源の正体に迫る。万葉集にみえる政治制度と歴史意識を解き明かした講演録。

目次

1 はじめに(『万葉集』との最初の出会い;英訳に対する感動 ほか)
2 『万葉集』の世界のありよう(古代日本の帝国的世界;帝国的世界と文字 ほか)
3 『万葉集』における「感動」の世界(主権者に対する感動;集団的感動と個人的感動 ほか)
4 おわりに(『万葉集』の言語;世界文学と日本文学)
講演を聴いて―コメントとレスポンス(文学研究の基礎にある「感動」;創られたものとしての“感情” ほか)
会場からの質問への回答(『万葉集』の歌を英訳する時に、特に重視していることは何か。;柿本人麻呂「泣血哀慟歌」と潘岳「悼亡詩」の違いは、帝国的世界像と関係するのか。 ほか)

著者等紹介

ダシー,トークィル[ダシー,トークィル] [Duthie,Torquil]
カリフォルニア大学ロサンゼルス校アジア言語文化学部准教授。1968年生まれ。ロンドン大学東洋アフリカ研究学院卒業。北海道大学大学院文学研究科国文学専攻修士課程を経て、コロンビア大学大学院博士課程修了

小川靖彦[オガワヤスヒコ]
青山学院大学文学部日本文学科教授。1961年生まれ。東京大学文学部卒業。東京大学大学院人文科学研究科修了。博士(文学)。著書『万葉集と日本人』(角川選書、KADOKAWA、2014年。第3回古代歴史文化賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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gorgeanalogue

1
「万葉集」が、古代日本の「帝国的世界」(天皇を中心とした政治的世界)の文化装置として創り出されたと主張する。品田悦一「万葉集の発明」における近代日本においてだけでなく、「発明」は古代からあった。60ページに足りない小冊子で、強い説得力はないが、詠われる地名の「空間的」広がりなど、おもしろい指摘がある。それにしても「感動」という用語には違和感が残る。「情動」とかのほうがいいんじゃないか。2017/11/01

ウタマキ・コウ

0
これまで万葉集を読んだり、参考にして短歌や長歌を詠んだりしてきたけれど、あまり意識していなかった政治性についての話で、面白かった。そういう政治性のことは、常に念頭に置きながら、これからも万葉集に親しんでいきたいなと思う。2017/08/07

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