源氏物語の政治学―史実・准拠・歴史物語

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源氏物語の政治学―史実・准拠・歴史物語

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  • サイズ A5判/ページ数 402p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784305708199
  • NDC分類 913.36
  • Cコード C0093

出版社内容情報

「歴史」を踏まえて『源氏物語』を読む--。

『源氏物語』准拠論の従来の問題点を乗り越えるべく、

果敢に新たな方法を提示。

歴史史料の調査による史実、中世の『源氏物語』研究の成果、

歴史物語の叙述を踏まえつつ、『源氏物語』の歴史性

--物語に描かれる政治世界--を解明する野心作。



【平安時代の文化・制度・政治・習慣などを理解することで、『源氏物語』の政治世界を明らかにし、恋愛物語としての一面だけでない『源氏物語』の魅力に迫る。そして、史実そのものだけでなく、『源氏物語』と歴史物語との間に、創造された〈歴史〉を介在させることで、『源氏物語』の歴史性を改めて問い直してみたい。】...「はじめに」より

はじめに/凡例



序章 『源氏物語』准拠論の可能性--物語の政治世界を読み解く--

一 『源氏物語』と「日本紀」--物語と歴史--/二 准拠説の成立と展開/三 准拠論の可能性--「作者の方法」と「読者の方法」--/四 書名と本書の構成



第?部 光源氏の政治--〈家〉の形成と王権--



第一章 冷泉帝の元服--摂政設置と后妃入内から--

一 問題の所在/二 史実の検証--醍醐天皇と一条天皇の事例--/三 光源氏と致仕大臣家--弘徽殿女御の入内/四 光源氏と兵部卿宮家--王女御入内の阻止--/五 結語

第二章 光源氏の摂政辞退--物語における摂関職--

一 問題の所在/二 「摂政したまふ」の語義/三 『源氏物語』における摂関職/四 歴史上の摂政と物語における摂政/五 光源氏にとっての摂政/六 結語

第三章 明石姫君の袴着--腰結の役をめぐって--

一 問題の所在/二 物語における袴着の描写/三 歴史史料に見る袴着/四 紫の上が「腰結の役」をつとめる意味/五 結語

第四章 冷泉帝主催の七夜の産養

一 問題の所在/二 平安時代における産養の主催者/三 冷泉帝による産養の物語意義/四 『うつほ物語』における東宮妃出産時の産養/五 結語--『源氏物語』から『栄花物語』へ--



第?部 桐壺院の政治--後宮運営と皇位継承--



第五章 光源氏立太子の可能性--桐壺更衣の女御昇格--

一 問題の所在/二 平安時代中期の立太子/三 更衣から女御への昇格/四 桐壺帝による桐壺更衣の処遇/五 結語

第六章 藤壺の宮の立后--藤原遵子との比較から--

一 問題の所在/二 藤壺の宮立后の特異性/三 円融朝における藤原遵子の立后/四 后位の問題と後宮の変遷/五 『栄花物語』における円融朝の後宮/六 もうひとりの后妃尊子内親王

第七章 桐壺院の〈院政〉確立--後三条朝の史実から--

一 問題の所在/二 院政前史としての後三条朝/三 桐壺帝の政治--後宮と皇位継承の問題から--/四 『源氏物語』における〈院政〉の意味--桐壺院から光源氏へ--/五 結語

第八章 殿舎「桐壺」に住まう后妃の形象--桐壺更衣から明石女御へ--

一 問題の所在/二 本文に見える殿舎としての「桐壺」/三 〈桐〉と〈鳳凰〉の故事/四 結語--桐壺更衣から明石女御へ--  



第?部 大臣家の政治--後宮政策と摂関政治--



第九章 弘徽殿大后の政治的機能--朱雀朝の「母后」と「妻后」--

一 問題の所在/二 史実の母后と弘徽殿大后--藤原詮子の例から--/三 弘徽殿大后による朧月夜の後見/四 弘徽殿大后の政治戦略--朱雀帝の母として、右大臣家の娘として--/五 朱雀朝の「母后」と「妻后」--朧月夜の后位への道--  六 結語--『源氏物語』に描かれる摂関政治--

第十章 左大臣家の後宮政策--冷泉朝における立后争い--

一 問題の所在  二 弘徽殿女御の入内  三 冷泉朝の立后争い--所生皇子の不在--  四 「素腹の后」遵子と秋好中宮に対する批判  五 左大臣家の入内・立后志向  六 結語

第十一章 匂宮への皇位継承の可能性--夕霧大臣家と明石中宮--

一 問題の所在/二 平安時代の史実から--為平親王の例--/三 据え直される匂宮/四 中の君と若君の社会的立場/五 もうひとりの皇位継承候補者--冷泉院の皇子--/六 ふたつの対立構図--冷泉院と八の宮、夕霧と薫--/七 結語

第十二章 物語作品における中央政治--諸寮の様相--

一 はじめに/二 大舎人寮/三 図書寮/四 内蔵寮/五 縫殿寮/六 内匠寮/七 雅楽寮/八 玄蕃寮/九 諸陵寮/一〇 主計寮/一一 主税寮/一二 木工寮/一三 左・右馬寮/一四 兵庫寮/一五 結語



第?部 『源氏物語』から歴史物語へ--〈歴史〉の創造--



第十三章 『栄花物語』円融朝の立后争い

一 問題の所在/二 円融朝の立后問題と皇位継承/三 遵子立后に関わる円融天皇の意思/四 円融天皇と関白頼忠/五 兼通・兼家兄弟の不和と摂関職/六 結語

第十四章 『大鏡』の歴史認識--「すゑのよの源氏のさかえ」--

一 問題の所在/二 先行研究と「源氏の栄え」--道長の妻、源倫子と源明子--/三 「藤氏の栄え」の意味するところ/四 禎子内親王の位置づけ/五 「すゑのよの源氏のさかえ」/六 結語

第十五章 歴史物語における「源氏」の位相--創造される〈歴史〉--

一 はじめに/二 『栄花物語』における後三条天皇と源基子/三 『大鏡』に描かれる安和の変と「源氏」

第十六章 「帝の御妻をも過つたぐひ」--后妃密通という話型--

一 はじめに/二 「帝の御妻をも過つたぐひ」/三 歴史物語に描かれる「后妃の密通」/四 「后妃の密通」と皇統断絶



終章 『源氏物語』と史実・准拠・歴史物語--今後の展望--



初出一覧/あとがき 平安京内裏図/天皇・源氏系図/藤原氏系図/『源氏物語』人物系図 索引

高橋 麻織[タカハシ マオリ]
1980年岐阜県生まれ。明治大学大学院博士後期課程修了。博士(文学)。明治大学文学部助教を経て、現在、明治大学文学部兼任講師。主要論文は、「『源氏物語』桐壺院の〈院政〉確立─後三条朝における後宮と皇位継承の問題から─」(『日本文学』第58巻第9号、2009年9月)、「『源氏物語』冷泉帝主催の七夜の産養─平安時代における産養の史実から─」(『中古文学』第93号、2014年6月)など。

内容説明

『源氏物語』准拠論の従来の問題点を乗り越えるべく、果敢に新たな方法を提示。歴史史料の調査による史実、中世の『源氏物語』研究の成果、歴史物語の叙述を踏まえつつ、『源氏物語』の歴史性―物語に描かれる政治世界―を解明する野心作。

目次

『源氏物語』准拠論の可能性―物語の政治世界を読み解く
第1部 光源氏の政治―“家”の形成と王権(冷泉帝の元服―摂政設置と后妃入内から;光源氏の摂政辞退―物語における摂関職;明石姫君の袴着―腰結の役をめぐって;冷泉帝主催の七夜の産養)
第2部 桐壷院の政治―後宮運営と皇位継承(光源氏立太子の可能性―桐壷更衣の女御昇格;藤壷の宮の立后―藤原遵子との比較から;桐壷院の“院政”確立―後三条朝の史実から;殿舎「桐壷」に住まう后妃の形象―桐壷更衣から明石女御へ)
第3部 大臣家の政治―後宮政策と摂関政治(弘徽殿大后の政治的機能―朱雀朝の「母后」と「妻后」;左大臣家の後宮政策―冷泉朝における立后争い;匂宮の皇位継承の可能性―夕霧大臣家と明石中宮;物語作品における中央政治―諸寮の様相)
第4部 『源氏物語』から歴史物語へ―“歴史”の創造(『栄花物語』円融朝の立后争い;『大鏡』の歴史認識―「すゑのよの源氏のさかえ」;歴史物語における「源氏」の位相―創造される“歴史”;「帝の御妻をも過つたぐひ」―后妃密通という話型)
『源氏物語』と史実・准拠・歴史物語―今後の展望

著者等紹介

高橋麻織[タカハシマオリ]
1980年岐阜県生まれ。明治大学大学院博士後期課程修了。博士(文学)。明治大学文学部助教を経て、明治大学文学部兼任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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Stella

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モデル論ではなく「朱雀帝に中宮が立てられない」「冷泉帝の即位中に皇子女が生まれない」などの展開を、平安時代を例にして解く。2017/04/02

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