内容説明
日本最古のまとまった音源である大正~昭和戦前期のレコード音声と文字化資料を対象に、方言を中心とする音声研究、変異理論や談話分析に基づく社会言語学的研究、文法・語彙を中心とする近世・近代語研究、話し言葉・書き言葉のコーパス言語学的研究、と多角的アプローチ。大正以前の過去へ、そして現代へとつながる言語理論を切りひらく。
目次
資料解説 SP盤レコードと岡田コレクション
1 音源資料がひらく音声・発話の研究(幕末~明治前期のガ行鼻音を推定する;大正期演説のピッチ―ピッチレンジおよび大隈演説のfinal loweringについて;大正~昭和前期の演説・講演における漢語の読みのゆれ;戦時中の広報―東京市情報課の「巻き込み」手法)
2 文字化資料がひらく文法・形式の研究(大正~昭和前期の演説・講演レコードに見る「テおる/テいる」の実態;大正~昭和前期における助動詞マスの終止・連体形について―マスルの使用状況を中心に;従属節の主語表示「が」と「の」の変異;大正~昭和前期の丁寧語諸表現の動態)
3 文字化資料がひらく文体・表現の研究(条件表現の用法から見た近代演説の文体;大正~昭和前期における演説の文体;演説の文末表現の変遷―明治時代から昭和10年代まで;大正~昭和前期の演説に現れる文末表現のバリエーション)
著者等紹介
相澤正夫[アイザワマサオ]
国立国語研究所時空間変異研究系教授
金澤裕之[カナザワヒロユキ]
横浜国立大学教育人間科学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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