出版社内容情報
今、江戸文学の「古典」として取り上げるべきものは何か。/新たに「古典」を掘り起こすとしたら、どういうアプローチがありえるのか。/挑戦的、挑発的に実践する、現代語訳付き名文解説。//時代を越えて読み継がれ、それぞれの時
内容説明
我々は本当に「古典」を選び得ているのか―。江戸文学の魅力を新たに、挑戦的、挑発的に汲み取る!
目次
1 サムライの文学の再評価(戦国武将伝のベストセラー―熊沢淡庵『武将感状記』;近世~戦前における「知」のスタンダード―室鳩巣『駿台雑話』)
2 江戸版「日本の古典」への扉(和漢という対‐近世国学史の隘路―荷田春満『創学校啓』;擬古文再考‐「文集の部」を読み直す―村田春海『琴後集』)
3 漢文という日本文学の多様性(古文辞派の道標―荻生徂徠『絶句解』;歴史人物のキャラクター辞典―安積澹泊『大日本史賛薮』;美術批評漢文瞥見―薄井龍之「晴湖奥原君之碑」と『小蓮論画』)
4 リニューアルされる俗文芸の読み(西鶴武家物・解法のこころみ―井原西鶴『武道伝来記』『武家義理物語』;二人の男の「復讐」と「奇談」―山東京伝『安積沼』;「選び直され」続ける歌舞伎―河竹黙阿弥『吾孺下五十三駅』『三人吉廓初買』)
著者等紹介
井上泰至[イノウエヤスシ]
1961年生、防衛大学校教授。博士(文学)
田中康二[タナカコウジ]
1965年生、神戸大学教授。博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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onasu
19
「江戸の文学を選び直す」、おもしろそうで手にしたのですが、肝心の江戸の文学をちいとも知らない、てのを忘れていた。おかげで、斜め読みにも時が掛かって…。辛うじて、武将の逸話の変遷辺りだけ、おもしろく読めた。 要は、皆が知っているような作品以外は、埋没する他ないのか、そうとは限らないでしょう、てとこ。江戸の文学評論ですが、初心者には、適切でも、平易でもありませんでした。2014/07/22
ずず
0
井原西鶴、芭蕉、上田秋成、本居宣長!以上!! だった江戸文学のイメージが変わった。2019/11/04