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内容説明
「忍者像」はどのように創られたのか。小説・芸能・漫画・映画…フィクションの世界における忍者像を、国内外の視点から解き明かす!
目次
1 鼎談 史実の魅力、小説の魅力―忍者小説の新たな地平(作家・和田竜×伊賀流忍者博物館名誉館長・三重大学特任教授・川上仁一×三重大学教授・山田雄司)
2 日本のなかの忍者(「しのび」の実像;忍者とはなにか―ある忍者説話の形式を通じて ほか)
3 海外からみた忍者(Ninjaになった日本の忍者;外国人の目から見た忍者)
4 忍者を知るためのガイド(忍者研究主要文献ガイド1 江戸時代~昭和三十年代まで;忍者研究主要文献ガイド2 昭和三十年代以降 ほか)
5 忍者の心得を読む―史料紹介(「当流奪口忍之巻註」を読む―解説と翻刻)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
山田太郎
41
もうちょっと笑える本かと思ったけど、まじめな研究の本だった。ちょっと思っていたのとは、違った。2014/06/06
ヨーイチ
16
図書館で発見。こういうのを見つけると嬉しい、忍者が好きなもんで。装丁よりはずっと真面目と言うか硬め。学術的にはマイナーのようだ。小生にはこれで十分。一次資料が丁寧に列挙されていて、つまり作家の種本が一目瞭然。これは有難い。江戸時代の忍者像(当時は忍びの者の方が優勢だったらしい)、つまり歌舞伎とか読本の紹介が楽しく参考になった。あと海外での忍者ブームの研究もあり、ロシア人が書いたものも珍しかった。普通の人は仲々読む機会がない代物だと思う。オタクっぽいのがご愛嬌。続く2015/02/12
たくのみ
11
自来也、綱手、大蛇丸が登場する「ナルト」は、江戸期の「自来也豪傑譚」が元ネタ。「忍びの者」の村山知義が戦後の忍者ブームの火付け役。年表で見ると大正4~6年代に空前の忍者小説ブームがあった。そして日本中にある忍者関連の娯楽施設紹介。深くて面白い忍者研究本でした。2016/05/13
シャル
7
日本国内外の様々な視点から忍者/NINJAがいかにして物語の中で描かれていったかの論評集。それぞれに興味深いのだが、やはりこの本の最大の見所は、国内組と海外組の視点の温度差であろう。日本においては現実の忍者とフィクションの忍者との差異に強く焦点が当てられているに対し、海外からの視点は忍者の背景そのものよりも、そこに感じられる神秘性や強さ、独立性をいかに自分の国に落とし込んでいるのかが語られている。アメリカンスピリッツであったり抗日の戦士であったり、世界で進化したNINJAが背負うものも意外さに驚かされる。2015/12/21
unknown
3
各種メディアにおける忍者像を読み解く本。「児雷也豪傑譚」と「NARUTO」、白土三平『カムイ伝』と相原コージ『ムジナ』を並行して論じたコラムはあるけど、特にニンジャスレイヤーについては触れられていない。個人的には「ニンジャタートルズ」より先に「宇宙忍者ZEN」が出てきてちょっと嬉しかった。「外国人の目から見た忍者」のページは忍殺ファンの琴線に触れるだろう。巻末の「忍者研究主要文献ガイド」も非常に興をそそられた。2014/06/20