内容説明
大内氏や今川氏、あるいは信玄や謙信、秀吉といった戦国武将が詠み残した歌は、常に死を背負っていた彼らの切迫した生き方が反映されていて、伝統的な貴族歌人の歌とはまた別な、独特の緊張感をはらんでいる。応仁の頃の将軍足利義政から、戦国時代奥州の覇者伊達政宗まで、戦国武将の歌40首、連歌7首、漢詩4編をとり上げ、文と武の融合という観点から分かりやすく解説した。
目次
歌連歌ぬるき者ぞと(三好長慶)
やがてはや国おさまりて(足利義政)
人心まがりの里ぞ(足利義尚)
苔のむす松の下枝に(大内義隆)
伊勢の海千尋の浜の(蒲生智閑)
梓弓おして誓ひを(北条早雲)
かくばかり遠き東の(大内義興)
思ひきや筑紫の海の(大友宗麟)
青海のありとは知らで(長尾為景)
分きかねつ心にもあらで(大内政弘)〔ほか〕
著者等紹介
綿抜豊昭[ワタヌキトヨアキ]
1958年東京生。中央大学博士後期課程単位取得退学。現在、筑波大学大学院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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