内容説明
日本の歴史を語るときに欠かせない「三河」。古代~中世にかけてのトピックスを選りすぐり、史料をもとに丁寧に解説。歴史・文学・考古学など各分野の専門家が、三河の歴史を独自の切り口で読み解く。愛知県西尾市亀沢町の岩瀬文庫にて行われた講演をもとに書き下ろした五編を収録。
目次
1 丸山御所の時代―吉良氏と実相寺(吉良荘の荘園領主;中世吉良氏の成立 ほか)
2 古代三河の国府・条里・交通路(郡・郷・駅;三河国府・宝飫郡家 ほか)
3 藤原仲麻呂の乱と西三河―軍士石村村主石楯とその一族(藤原仲麻呂(恵美押勝)の乱
三河国と石村村主・坂上忌寸)
4 参河の海の贄木簡のかたること(木簡というもの;荷札木簡の世界 ほか)
5 『万葉集』から持統上皇三河行幸を読み解く(『万葉集』三河国行幸歌を歴史史料として読み解く―歴史学の観点と方法;大宝元年紀伊行幸歌との比較検討 ほか)
著者等紹介
田島公[タジマイサオ]
1958年、長野県生まれ。1986年、京都大学大学院文学研究科博士後期課程中途退学。宮内庁書陵部陵墓課陵墓調査室員・同編修課皇室制度調査室員(実録編修室兼務)・同編修課皇室制度調査室主任研究官を経て、1997年、文部省に出向、東京大学史料編纂所助教授。2006年、東京大学史料編纂所教授。専門は日本古代史・日本目録学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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金監禾重
6
講演集。土地勘がないので細かい地理ネタはなかなか身が入らない。恵美押勝を捕らえた石村村主石楯と木簡の章は面白かった。石盾は行賞で十六階特進(大初位下から従五位下)と賜姓を得た。論者はその後の昇進がなく格下の職に任じられたことを不遇と見るが、シンプルに特例として高い位階を与えられたということなのだろう。木簡からは三河・志摩・伊勢などが陸側の都合で区分されたが、志摩・知多・渥美周辺が一つの「贄の海」ともいうべき長い伝統を共有していたことが明らかになる。2022/02/18
Ryuji Saito
0
2017年142冊目 2017/12/26
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