内容説明
「前近代の日本」は異国に対する武力行使をどのように正当化してきたか。異国侵略が「征伐」という概念のもとに、正当化されていく論理を追うべく、壬辰戦争(一五九二~八)を扱った文献群、朝鮮軍記物を中心に、三韓軍記物、琉球軍記物、蝦夷軍記物の歴史と展開をつぶさに検証する。近世文学に潜む様々な課題を炙り出す、衝撃の一冊。
目次
序論 征伐―東アジアにおける「正しい戦争」論の創出
第1部 壬辰戦争は江戸二〇〇年、どのように形象化され続けたか(朝鮮軍記物の研究(初期文献群と『太閤記』;中国の文献がもたらした一回目の変化 ほか))
第2部 異国征伐戦記の全体像(琉球征伐の言説と朝鮮軍記物(朝鮮軍記物に見られる琉球;『椿説弓張月』と異国征伐戦争 ほか)
神功皇后・百済救援戦争の言説と朝鮮軍記物
義経入夷説と朝鮮軍記物)
結論 異国征伐戦記における征伐の論理
著者等紹介
金時徳[キムシドク]
1975年、韓国ソウル生まれ。高麗大学日本文学科の学部・大学院(博士課程修了)・非常勤講師を経て、2010年に国文学研究資料館(総合研究大学院大学)で博士号を取得。現在、高麗大学日本研究センターHK研究教授。専門は日本近世文学・日本文献学・戦争論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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