内容説明
木簡を初めとする出土資料は、歴史学・考古学に多大な影響を与えたが、日本語史の研究についても、同様である。言語研究の立場から、木簡から読み解けることを明らかにし、歴史学・考古学に還元すると同時に、八世紀以前の日本語のあり方を追究する。
目次
序論 木簡が日本語史研究にもたらすもの
本論(日本語史資料としての七世紀木簡;森ノ内遺跡出土手紙木簡の書記様態;木簡上の日本語;地方中心地における漢字の受容―観音寺遺跡木簡;大宝二年度戸籍と木簡;万葉仮名「皮」―万葉仮名前史試論;古事記と木簡の漢字使用;「歌」の習書木簡―律令官人が「難波津の歌」を書いた理由)
著者等紹介
犬飼隆[イヌカイタカシ]
昭和23(1948)年、名古屋市生まれ。東京教育大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。学習院女子短期大学助教授、神戸大学教授を経て、愛知県立大学文学部国文学科教授。文字言語を対象とする理論的・実証的研究に従事し、古代史・考古学との学際研究をすすめている。平成5(1993)年に『上代文字言語の研究』によって筑波大学より博士(言語学)の学位を授与された(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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