内容説明
自らの実体験とそれにまつわる感懐、また叶わぬ願望を『源氏物語』に反映させた紫式部。その過程を『紫式部集』『紫式部日記』に照らし合わせ、丁寧に源氏の虚・実を解き明かす。
目次
第1章 源氏物語の成立と構想(紫式部集所載歌の詠作年代について;源氏物語巻々の執筆年時推論;源氏物語の成立小攷―葵巻を中心に ほか)
第2章 紫式部の体験と創作(紫式部の越前の旅と須磨巻;末摘花に投影された作者紫式部;源氏物語にみる親と子―作者の体験と創作 ほか)
第3章 源氏物語の人物造型(源氏を主導する藤壷;夕顔考;なにがし院の怪―夕顔巻 ほか)
著者等紹介
中島あや子[ナカシマアヤコ]
1949年鳥取県出身。九州大学大学院修士課程修了。鹿児島大学法文学部教授
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