内容説明
平安中後期の物語読解の手本。「日本文学の歴史」関係諸編と平安朝後期の漢文学と歌謡演芸関係および月報、『大鏡』の鑑賞を収める。各作品についての紹介に留まらず、著者の読解の特長がよく示された評釈・鑑賞が読みどころ。解説からは時代・環境・作者・作品を総体的に把握する著者の研究姿勢が伺える。『大鏡』は歴史物語についての著者唯一の評釈・鑑賞となる。
目次
平安中後期の物語(女の世界の到来―女房文学の開花と衰退・1;女房文学の開花―女房文学の開花と衰退・2;清少納言と中関白家―女房文学の開花と衰退・3;追憶の手記―女房文学の開花と衰退・4;夕映えの下のロマン―女房文学の開花と衰退・5;物語のゆくえ―女房文学の開花と衰退・6;平安朝後期の漢文学・歴史物語・説話文学・火曜・演芸;夜の寝覚;栄華物語)
大鏡(序;菅公の悲劇―左大臣時平伝;帝の寵妃と痴れ者の皇子―左大臣師尹伝;小一条院の皇太子退位事件―左大臣師尹伝;花山院(太政大臣伊尹伝)
藤原道長(太政大臣道長伝))