内容説明
関白と皇后との密かな契りで生まれた我が身姫は、出生の秘密を知らず、関白の貴公子・中納言と、奔放な二の宮の二人から思いを寄せられる。帝の二人の妃、皇族の皇后と摂関家の中宮には、五人の宮と女宮がおり、ことごとに対抗意識を燃やす中宮側と、対する関白側の女君たちの動静など、秘めた恋や密通、複雑な関係の恋情と嫉妬、友情と反目を通して、七代の帝、四十五年に及ぶ王朝恋愛絵巻を描く、中世王朝物語屈指の長編。上巻は、皇太后となった我が身姫の次の世代の錯綜する人間関係と、女帝の誕生までが語られる。
著者等紹介
大槻修[オオツキオサム]
1933年、京都府生まれ。大阪大学大学院博士課程中退。甲南女子大学名誉教授
大槻福子[オオツキフクコ]
1960年、兵庫県生まれ。甲南女子大学大学院博士後期課程単位取得。立命館大学・武庫川女子大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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