目次
第1章 浜辺の環境とベントス
第2章 進化と種の多様性
第3章 種内変異と種内関係
第4章 ベントスの生活史
第5章 ベントスを取り巻く種間関係
第6章 個体群動態
第7章 生物群集とその特性
第8章 生態系における物質とエネルギーの流れ
第9章 ベントスが支えるさまざまな生態系
第10章 ベントスの保全と利用
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Arisaku_0225
1
海洋生物、動物生態学の教科書。題名の通りベントス(底生生物)を中心に扱っているが、生態学の基本概念は海洋ベントスだけでなく、陸上動物にも通用する。充実した研究例(と引用文献欄)とコラムは実際にどのような研究がされているかが実にわかりやすく正に生物系の大学生にうってつけな本。水族館や自然科学系博物館でもなかなかスポットライトを浴びないベントス達にこれでもかというくらい書かれている。特に帯状分布や性システム、種の拡散等普段スポットライトを浴びてる生物にも負けない程面白い事例が盛りだくさんである。2022/05/26
かつきち
0
海岸や干潟や磯などの海底や壁面に住む小さな生物群をベントスというらしい。そのベントス達の相互捕食関係や居住境界、分布や繁殖のシミュレーションなどの最新の研究をまとめたもの。入門書とはいえ大学生向けの教科書なのでノートを取りながら真面目に読んだら結構時間がかかった。干潟に鳥を観に行くけど、そこで捕食されてるカニや貝や多毛類たちにも視点を当てて観察したいなと思った。2021/03/23