目次
第1章 災害遺産の記載とジオストーリー(気仙沼市内の脇地区(内の脇1丁目)―津波火災と同時に震災時とくに危険視されている火災旋風も発生していた
気仙沼市波路上地区(杉ノ下高台・気仙沼向洋高校)―“杉ノ下高台の悲劇”発生と向洋高校生らの緊急避難成功の理由
南三陸町志津川地区(防災対策庁舎・高野会館)―津波防災の視点で志津川の公共施設における立地と避難問題を考える ほか)
第2章 地震の基礎科学(東日本大震災を引き起こした巨大地震―2011年東北地方太平洋沖地震;巨大地震が起こるわけ;将来発生する可能性のある地震)
第3章 津波の基礎科学(津波とは;津波の高さ;海底地震による津波発生のメカニズム ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
天茶
2
★★★★★2022/03/22
K
1
(2019,369.31)東北大理学部の先生らによる宮城県の被災事例。いとこの家の近く荒浜地区の事例がつらい。夏は泳ぎに行った。地震発生後70分後に津波到達、海から1キロの荒浜地区では、車で逃げなければ助からない。浸水は4~5キロ。溯上速度は10m/秒。内陸1キロでも6m/秒。今も目に浮かぶ防潮林は、津波の勢いを弱めたり漂流物を阻むはずが、流木と化し、凶器になった。2021/02/26
こばこ
0
東日本大震災の被災地を「起こったこと・その背景・地質的なことを中心に地形的な条件」を中心にフラッシュ的に見せていく構成の本。各個々で大きく異なるのは人の動きなのかなぁと思うところだけど、そこがあまり際立たず、やや冗長に各ケースをさらっと見せられた、という感じなのが残念。おそらく地質学的に語ろう、という思いがのめって、違いをあまり際立たせられなかったのかと。どうしても自然の要素の専門性だけではつらいところがあるのだろうなと感じさせられた。2020/02/26