出版社内容情報
夫への秘めた恋心が募るほど、
愛なき結婚のひずみがつらくて……。
生後まもない赤ん坊を置いて、姉が家を出ていった。
すでに両親もいないキャロラインは、家計が苦しいなか、
ただひたすらその子に愛情をそそいで育てていた。
半年後、赤ん坊の父親のいとこだという、
黒い瞳のイタリア大富豪ドメニコ・ヴィカーリが突然現れる。
驚くことに、赤ん坊の父親は亡くなったと彼は言い、
キャロラインを赤ん坊の母親と勘違いして、
その子を引き取るから結婚しようと申し出た!
母親ではないと知られたら、きっとこの子から引き離されてしまう――
悩んだ末、キャロラインは姉になりすまし、プロポーズを受け入れた。
登場人物たちが織りなすあや、そして絶妙な台詞に定評があるマーガレット・ロームの1960年代の名作です。ドメニコとの愛なき結婚に踏みきるキャロラインですが、彼に優しくされるたび、夫への密かな恋心と、なりすましの罪悪感とに引き裂かれそうになり……。
【目次】



