出版社内容情報
さんざん蔑んでおきながら、
妻になれだなんて……!
「子どもたちを認知してもらうために、裁判に訴えるわ」
23歳のベルは震えながら、冷酷な大富豪クリストに宣言した。
ベルが幼い頃、母はクリストの父の別荘で家政婦となり、
雇主を愛して5人の子を産んだ――日陰の身に甘んじたまま。
その母も雇主も亡き今、ベルが父親違いの弟妹と遺され、
途方に暮れていたところに現れたのが、クリストだった。
隠し子を一族の恥とし、養子に出すよう迫る無慈悲な彼に、
ベルは弟妹を守りたい一心でとっさに裁判の話を口走ったのだ。
「ならば子どもの面倒はみる。但し、君が妻になるのが条件だ」
【目次】