宝島社新書<br> 参政党の研究

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宝島社新書
参政党の研究

  • 島田 裕巳【著】
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  • サイズ 新書判/ページ数 304p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784299072870
  • NDC分類 315.1
  • Cコード C0231

出版社内容情報

7月の参院選で躍進し、党単独で法案の提出もできるようになった参政党。その勢いや関心は衰えるどころかむしろ高まっています。保守・リベラルともに支持し、女性人気も高い参政党が目指すところは何なのか、なぜこれほど多くの有権者が熱狂するのか。現代の日本人のメンタリティを踏まえ、その人気の根底にあるものを分析します。橘玲さんとの対談を交えながら展開します。


【目次】

内容説明

2025年7月、参議院選挙で突如大躍進した参政党。排外主義ともとれる「日本人ファースト」のほか、「反ワクチン」「オーガニック」といった身体感覚やスピリチュアルに訴える政策を掲げ、徹底的にオールドメディアに抵抗するそのスタイルは、既存政党とまったく異なる。背後にはどんな支持者がいるのか。また、日本共産党や公明党の支持母体である創価学会との類似点などを解説する。

目次

【対談】島田裕巳(宗教学者)×橘玲(作家)前編―参政党躍進の秘密
第1章 参政党誕生の社会的必然性
第2章 世界の熱病と日本の持病―反グローバリズムと失われた30年
第3章 参政党の解剖
第4章 精神的な安全保障という名のシェルター
【対談】島田裕巳(宗教学者)×橘玲(作家)後編―参政党の支持者とカネ
第5章 響き合うポピュリズム―れいわ新選組が躍進させた参政党
第6章 21世紀の根無し草たち―新しい社会階層の出現
第7章 なぜ彼らは参政党を選んだのか
第8章 党と支持者の乖離
第9章 成功という時限爆弾
終章 もし参政党が政権を取ったなら

著者等紹介

島田裕巳[シマダヒロミ]
1953年、東京都生まれ。作家、宗教学者。東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。放送教育開発センター助教授、日本女子大学教授、東京大学先端科学技術研究センター特任研究員を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

みじんこ

5
著者の専門の創価学会ほか宗教の話も絡めつつ。スピリチュアルが受容される理由は納得。経済・社会・国家における日本の持病、ロウアーミドル階層とワクチン等「不可視の不安」の争点化と更に大きな物語としての昇華の話など伸長の背景が理解できた。結局これまでの経済政策の失敗が何もかも悪い。れいわ新選組との関連性、あるべき社会の明確さの違いには同意だが、党名の齟齬の話は穿ちすぎではと思った。支持者の希望と政策の矛盾点の指摘は確かにと思わされ、今後の火種になりそう。ただ、公約等の情報をもとにした著者の想像の部分も多かった。2025/11/16

お抹茶

4
作家・橘玲との対談も交えて参政党を分析。アトピーやオーガニック信仰で食と安全の思想を啓蒙して政治に関心のなかった女性の支持を獲得。公明党や共産党,自己啓発セミナーの手法を真似て支持を拡大。支持母体や理論武装を重視せず,ニーズがあるものをSNSでロウアーミドルに直接訴える。精神的な拠り所を失い,身体の安全が脅かされ,経済的不安定さと将来への諦めからくる疎外感が参政党を躍進させた。生活実感に根差した不安を巧みに吸い上げたが,国家主義的イデオロギーを追求すれば,生活実感との乖離から求心力が低下する可能性はある。2025/12/16

高木正雄

3
支持者の背景とか既存政党との対比などが中心。支持者が望む政策と党が進める政策の齟齬から問題が生じるかもしれないとの指摘はありえそう。創価学会公明党ラインとの対比はさすが宗教学者といったところ2025/12/21

倉屋敷??

3
著者も言っているが、まさに創価学会の成長の仕方と似ているように宗教に近い支持者の集め方。 まぁ無関心層が政治に参加することに関して、れいわ新撰組もそうだけど良いんじゃないでしょうか。 党が急成長したことによっての人材不足と支持者と参政党の理念の乖離であっという間に消える可能性もある。2025/12/01

mm71

0
著者ならではの新宗教、特に創価学科を参照しての参政党躍進の分析が興味深い。また、橘玲氏との対談、参政党代表と橘玲しの架空対談が抜群に面白い。グローバリズム、自己責任の残酷な世の中でいかに生き抜くかに対して、参政党の精神的な安全保障という考え方。支持層と思われるロウアーミドル、氷河期世代はトランプ支持層の忘れられた人々とダブり興味深い。2025/12/19

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