出版社内容情報
洋の東西を問わず、歴史は勝者によって作られてきた。そして、中央政権に対して起こされた多くの反乱や謀反は、歴史の闇に葬られてきた。古代の日本も例外ではなく、ヤマト王権に従わない地方勢力は、「まつろわぬ民」「土蜘蛛」「蝦夷」といった蔑称で呼ばれ、「正統なる日本の統治者」であるヤマト王権によって討伐された。「日本誕生」の裏に隠された反乱者たちの実像をひもとく。
内容説明
歴史は勝者によって作られる。権力闘争に敗れた者たちの功績は歴史に埋もれ、時に改ざんされる。これは最古の歴史書『古事記』や正史『日本書紀』でも例外ではない。しかし、近年では科学的手法の導入や、従来の説にとらわれない新たな視点からのアプローチ、考古学的発見などにより、これまで歴史の闇に埋もれてきた人物の再評価が進んでいる。記紀は何を伝え、何を隠したのか?日本の黎明期の歴史を最新研究から大胆に読み解く。
目次
第1章 邪馬台国の女王・卑弥呼のライバルたち
第2章 ヤマト王権と肩を並べた古代出雲王
第3章 記紀に記された「まつろわぬ神々」
第4章 ヤマト王権の日本統一戦争
第5章 ヤマト王権内の武力闘争
第6章 権勢を誇った五大豪族の興亡
第7章 記紀は歴史を改竄したのか
著者等紹介
瀧音能之[タキオトヨシユキ]
1953年生まれ。元駒澤大学文学部歴史学科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。