出版社内容情報
ユリ・ゲラー、矢追純一、ノストラダムス、オリバーくんに心霊写真など、昭和のオカルトは昭和カルチャーの中でも異彩を放っています。また最近は昭和のエンターテインメントに興味を持つ若い世代が多くなっています。そこで、2016年に刊行した単行本『本当にヤバい!! 昭和の「都市伝説」大全集』を文庫で復活します。本当に怖い昭和の都市伝説です。
内容説明
ユリ・ゲラーのスプーン曲げ、ネス湖のネッシー、ノストラダムスの大予言、心霊写真…。昭和のオカルトは本当に恐ろしかった。当時は子どもから大人まで、怖いながらもテレビにしがみつくように見ていたものだ。しかし、それらの多くが作られたものであったことは知っているだろうか。当時から川口浩探検隊やスプーン曲げが怪しいことは知っていたけれど、麻原彰晃が雑誌『ムー』のライターだったことはあまり知られていない。いまだからこそ明らかにできる真実を暴露しよう。
目次
第1章 ヤバい!!UFOと宇宙人
第2章 ヤバい!!超能力の世界
第3章 ヤバい!!大予言と世界の終末
第4章 ヤバい!!ネッシーとUMA
第5章 ヤバい!!川口浩探検シリーズ
第6章 ヤバい!!心霊ブームと霊能者
第7章 ヤバい!!昭和「事件」都市伝説
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
43
昭和のオカルトブームを振り返る、というよりノスタルジーとして懐古する本。当時、手塚治虫がオカルト好きだったのは、『ユフラテの樹』や『日本発狂』などの作品で、なるほどと納得できる。世間的にもブーム当時は「ガチ」で信じられていた(信じたかった)と思われる。さかのぼればキリがないだろうが、UFOに関してアーノルド事件が人口に膾炙する原因となったのは、やはり冷戦だろう。東西対立が生んだ世界滅亡への不安感が、「大予言」ブームの基礎にもなった。その時代の雰囲気が大きな要因なのだが、メディアリテラシーは今もやはり重要。2025/02/02
マコト
3
まえがきで語られているように日本中が熱狂した今では信じられないオカルトが流行った背景にそれまで民俗的だった日本の怪談や妖怪とは違う科学的な内容が斬新にうつったというのがなるほどと思えました。戦後という時代の「青春」という表現はぴったりだなと思いました。 昭和の時代はロマンに溢れていたオカルトも次第に霊感商法やカルトの問題化で眉をひそめられるようになり徐々に姿を消していくことになることもブームの到来から全盛期、そして終焉へとだんだん話題が変わることによって時代の流れを感じられてエモかったです。2024/05/15