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「荘園」で読み解く日本の中世

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  • サイズ A4判/ページ数 95p/高さ 30cm
  • 商品コード 9784299038753
  • NDC分類 210.4
  • Cコード C9476

出版社内容情報

日本の社会構造が幾度となく、劇的に変化した中世において、
権力者たちが私的に領有した農園=「荘園」が果たした役割を、決して無視することはできません。
荘園の支配構造は時代ごとに変化するとともに、時の政権にも大きな影響を及ぼすことがありました。
本誌では、中世日本の政治・経済・社会の根幹をなした荘園制について、豊富な絵画と図表とともに解説。
荘園が現代に及ぼした影響についても紹介します。

【監修】
伊藤俊一(いとう としかず)
1958年、愛知県生まれ。京都大学大学院文学研究科国史学専攻を経て博士(文学)を取得。名城大学人間学部教授。日本史研究会、中世史研究会などに所属。三重県亀山市歴史博物館専門委員、丹波篠山市史編さん専門委員。専門分野は日本中世史。主な著書に『荘園 墾田永年私財法から応仁の乱まで』(中央公論新社)、『室町期荘園制の研究』(塙書房)などがある。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mahiro

22
荘園の成り立ち移り変わりを写真や図によってわかり易く解説…のはずだがやはり荘園はややこしい。班田収授法がうまく機能しなくなり墾田永年私財法から荘園制度が始り国司、受領、地頭、院政時代の「領域型荘園」所有を巡る争いから始まる戦乱などは正に日本の歴史の変遷そのものである。戦国時代になり荘園制度は崩壊し惣村に農村の形態がかわる。戦後の日本の農地改革が班田収授法に似ていて、高齢化による耕作放棄地を大規模農家が吸収して行くのが荘園の成立ちと似ていると結んだ所がそう言われてみれば、と考えさせられた。2023/02/23

maekoo

16
以前から様々な歴史的な文化を生み出した道長や白河・後白河・後鳥羽等々の権力者の財政基盤である「荘園」について博物館や図書館で調べるが時代によって構造や支配体系が様々で又、寺社や貴族、武士での違いや国衆との関係性等色々知りたい事が山積み状態だった所、書店で発見し即購入! 荘園の成り立ちから歴史、それが生み出した経済・社会システムや制度等図や写真も散りばめ解説! 現代のふるさと納税と荘園の構造の類似等面白い内容も盛り沢山! 監修の伊藤教授の著作「荘園」中公新書を読む前の予習としてうってつけの解り易いムック本。2023/10/12

組織液

14
中公新書の『荘園』が中々難しかったので、著者が監修を務めてるこちらも参考に読んでみました。新書の方よりかは分かりやすかったです。禅僧による荘園経営のコンサルタント集団か…、就活終えたばかりなんでこういう単語見ると妙に反応してしまう()。岩手県の骨寺村荘園遺跡行ってみたいですね〜、紹介されていた写真凄くいい農村風景でした。現代の農業を荘園と比較してみるというのも非常に興味深かったです。2023/07/14

akiakki

9
中央新書「荘園」の著者である伊藤教授が監修なので即ポチりました。図や写真が豊富なので副読本としてより荘園の理解が深まりましたが、まだ理解しきったとは思えません。それは荘園がただの徴税政策ではなく時の権力の源泉や権力の根拠であったり、警察権や司法権の下地になったりと社会システムの根源だったからでしょうか。中央新書版と重複する点がありますが、本書にしかない内容もあり、例えばなぜ唐の班田収授の法は回り、日本は行き詰まったかという疑問の答えがありました。2023/02/25

不純文學交遊録

8
日本中世史は荘園を抜きに語れない。中公新書『荘園』は待望の一冊だったが、決してやさしい本ではなかった。その著者である伊藤俊一さんが監修したビジュアル版と呼べるムック。免田型荘園、領域型荘園などトピックごとに構成され、支配階層を図式化しているので、専門用語が理解しやすい。それでも一読して覚えきれるものではないが。現代日本と絡めたのもムックならでは。これからの農地のあり方は、中公新書『日本のコメ問題』を併せて読むと良いだろう。個人的にはA4よりも、かつての別冊宝島サイズが好み。2023/05/28

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