出版社内容情報
在日として日本に生まれ、光と影の狭間に生きる「怪人」と呼ばれた男、許永中。戦後史に残る経済事件「イトマン事件」の主人公となった著者が、自らの人生ですれ違った忘れがたき政治家、経済人、恩師、ヤクザたちとの秘話を語る。実の娘による手記「父と私」も収録。同名書籍(2020年刊行)待望の文庫化。
内容説明
戦後最大の経済事件と呼ばれた「イトマン事件」から30年。主人公である著者が、戦後裏面史と秘められた人間関係、家族を初めて語る。在日として生まれ育った若き日の記憶、政財界の要人と裏社会の住人たちとの出会い、そして事件の首謀者と目され、当局とメディアに追われ続けた「かくれんぼ」の記録。日本と朝鮮半島の架け橋たらんと奮闘し、「フィクサー」と呼ばれた男の人生哲学がここにある。実娘による手記「父と私」収録!
目次
1章 道(「覇道を往くものは王にはなれない」政治家・亀井静香との蜜月時代;「在日の天皇」と呼ばれた男の肖像 伝説の組長・柳川次郎への憧憬;「日韓のブリッジビルダーになりなさい」人生の師・太田清蔵が教えてくれたこと ほか)
2章 漢(無言ですれ違った「人生の十字路」山口組若頭・宅見勝との邂逅;「許永中さんともあろう人が…」夜の世界で学んだ男の美学;人間社会の運と縁について わが兄・生島久次の死に寄せて ほか)
3章 夢(「松井のことを頼みます」在日の英雄・大山倍達の遺言;「在日」として語る天皇陛下と皇室への畏敬 少年時代に見た行幸の記憶;故郷「大阪・中津」の情景 体内に残る「淀川」のDNA ほか)
著者等紹介
許永中[キョエイチュウ]
1947年大阪府大阪市大淀区(現・北区)中津生まれ。在日韓国人2世。大阪工業大学中退後、さまざまな事業に関わり、「戦後最大のフィクサー」と呼ばれる。1991年、イトマン事件に関与したとして逮捕されたものの、保釈中の1997年に韓国・ソウルで失踪。1999年に都内で身柄を拘束される。黒羽刑務所、ソウル南部矯導所に服役し2013年に仮釈放。現在はソウル市内にて暮らす(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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