出版社内容情報
幼いころから由花にとって唯一の親友である空想の友達、サラ。だが成長するにつれ、彼女と会えない日々が増えてきた由花は、13歳の春休み、あるひとつの決断をすることになる……。いつまでも子どもではいられない、それでも――。『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』で160万部を突破した七月隆文さんが贈る、ハーブの香りただよう大人への物語。あの『リンネル』で連載されていた大人気小説がついに単行本になります。
内容説明
十三歳の春休み。家でも学校でも居心地の悪さを感じていた由花は、田舎で薬草店を営むおばあちゃんの家で暮らす決心をする―誰にも言えない永遠の友達、サラと会うために。古いが落ち着いてお洒落なお店、自分だけの手作りの部屋、魔法の本のような日記帳、由花のためのハーブティー…。おばあちゃんとサラとの田舎暮らしは、由花の心を満たしていく。それは春を迎える再生のはじまりだった。永遠の友達、サラの秘密と不滅の友情。ハーブの香りただよう大人への物語。
著者等紹介
七月隆文[ナナツキタカフミ]
大阪府生まれ。京都精華大学美術学部卒。ライトノベルから一般文芸まで幅広く活躍し、『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』が口コミで広がり160万部を超えるベストセラーに(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はつばあば
56
読み友さんのレビューに魅かれて紙本購入。小学生から中学に移行する・・思春期と申すのでしょうかとてもデリケートな時期。わずかな期間でも自称魔女のおばあちゃんと暮らせた由花は大人になってもその幸せな時をいつまでも心に残しておくことだろう。残念ながらこういう優しいおばあちゃんには私はなれそうにないから余計惹かれたのかも。そうか・・草ばかり生やして無いでハーブでも植えましょうか(#^^#)。2021/01/29
野のこ
55
『ケーキ王子の名推理』で気になっていた作家さん。ハーブに魔女のキーワード、装丁に惹かれて借りました。こ、これは『西の魔女が死んだ』と似てる!言い方は悪いけどだからこそ好みでした。内容とは関係ないけど孫の部屋にルイスポールセンの照明を購入するなんておばあちゃん!って思った。北欧のジュニパーバスケットも素敵すぎる。茶葉をまく掃除法は知りませんでした。こうゆうのも素敵だな。2020/12/27
白雪ちょこ
48
なんて綺麗な文章だろう。 キラキラふんわりとした、雲と宝石に包まれたような気分にさせられた。 大人になりたくないと拒む由香が、おばあちゃんのハーブ店で月日を過ごし、大人へと成長していく。 諦めと、一歩進む勇気。 それら全てが身体と心を癒してくれるハーブと共に、由香が大人の女へと成長していく物語となっている。 甘く切なく、そして最後のラストシーンでは思わずホロリと泣ける。 サラの存在に至っては、なるほどと驚きを隠せなかった。 心が暖かくなる、素晴らしい一冊だった。2021/12/23
ひめか*
46
岩倉しおりさんの表紙とタイトルに惹かれた。内容は『西の魔女が死んだ』が思い出されてしまうし、薄くてありきたりな印象がした。不登校になった由花が薬草店を営むおばあちゃんの家で暮らすという話。由花には由花にしか見えない友達のサラがいた。大人になっていくことを寂しく思う気持ちは私もずっと変わらないけど、あの日見た光景はずっと胸に刻まれていくから、寂しくないよって由花に言いたい。サラもきっと心の中にいると思う。みんなそうやって大人になっていく。薬草店で働いたり小林君と出会ったことで、臆病な由花は成長したなと思う。2021/01/28
でら
39
装丁とか全てがお洒落な一冊。七月さんの著書ということで、大人になりたくない女の子の心情をとても綺麗に描いているなと感じたし、その背中をいつもさすってくれるおばあちゃんとハーブティーはとても温かかったです。きっと彼女は小林くんと上手くやっていけると思うし、なんなら一緒におばあちゃんのお店も継ぐんじゃないかなとか勝手に妄想してます。 あとルイスポールセンのランプが欲しくなりました。2021/06/06
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