出版社内容情報
東京・谷中の老舗カメラ店「今宮写真機店」で起こる不思議な騒動の数々を描いた短編ミステリー集<谷中レトロカメラ店の謎日和>シリーズの最新刊。キヤノネット、ハッセルブラッド、アンソニー、ニコノスⅡ、プラウベルマキナ……クラシックカメラの数々と、登場人物たちが織り成す人生模様が彩を添える、カメラ・ミステリーです。本シリーズで取り上げたカメラの展示が「日本カメラ博物館」で決定! カメラファンも注目の一冊です。
内容説明
東京・谷中でクラシックカメラを専門に扱う今宮写真機店。三代目店主の今宮とアルバイトの来夏は、店に持ち込まれるカメラにまつわる謎を解きながら、少しずつ距離を縮めていく。からくり屋敷の隠し部屋から見つかったパノラマカメラ、投げ捨てられたゴミ袋に入っていた高級カメラ、海で釣り上げられた年代物の水中カメラ…カメラと人々の織り成す連作ミステリー、ついに完結!
著者等紹介
柊サナカ[ヒイラギサナカ]
1974年、香川県生まれ。第11回『このミステリーがすごい!』大賞・隠し玉として、『婚活島戦記』にて2013年デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
真理そら
71
シリーズ完結編。舞台が谷中であることを忘れそうになる、もう少しそのあたりの雰囲気も欲しかったかも。今宮がそこまで酒に弱かったとはの「永遠のおやつ」今宮が大切に撮っているおやつなのに、先代は…。海の中でカメラやフィルムはどれくらい長く維持できるか「カメラと海と満月と」藻やフジツボまみれのカメラでもなんとかなる今宮写真機店はすごい、悲しい物語だった。とりあえずハッピーエンドで完結したけれど、今後もだんご屋のばあちゃんのアドバイスが必要な雰囲気の2人ではある。2022/12/28
よっち
36
東京・谷中の今宮写真機店で起こるカメラを巡るミステリ第三弾。水に浸かったフィルムに込められた想い、ゴミとして捨てられかけたカメラ、思わぬ貰い物に興奮する今宮、海で見つかったカメラに込められた想い、カメラを巡る宝探しにカメラ鑑定、過去の写真と人探し、そして今宮と師匠の関係の結末。久しぶりの刊行でしたけど、相変わらず二人の関係はどこかもどかしく危くて、おじいちゃんの衝撃的な正体やプロポーズにわりと冷静な来夏には笑いましたが、最後まで優しくて温かなこの物語らしい結末をしっかり読めて本当に良かったなと思えました。2020/10/09
坂城 弥生
32
シリーズ最終巻。2023/06/28
coco夏ko10角
26
シリーズ第3弾・最終巻 谷中にある今宮写真機店、短編集。最初の『光と影の家族写真』すごくよかった。6章の終盤で来夏の気持ちに引っ張られて泣いてしまう。7章の最後ではついに、来夏みたいな人と一緒になるにはね…今宮ありがとう。ほんとうにいいシリーズだった。2020/11/16
sugar&salt
14
シリーズ3作目。今宮さんと来夏ちゃんの微妙な距離感にやきもきしてたけど、とうとう完結かー。どの章も良かったけど、3章の今宮さんがいい!それだけ嬉しかったんだなー。1章の古田くんもあの状況でオシャレな構図の証拠写真を撮れるってすごいなww2021/08/09