出版社内容情報
死にゆく人々、それを看取る家族や友人たち。死にゆく者を見送る家族は生にすがり、少しでもその人の命を延ばそうとします。死はいったい誰のものなのか。去りゆく人と見送る人、その両者の視点から、様々な問いかけに五木寛之氏が答える、問答集です。小学生の自殺、お墓の現在、ペインクリニックと看取り、安楽死、葬儀のあり方、死後の世界の考え方など、抽象的な問題から具体的な問題まで、48の問答で構成します。
内容説明
人は誰もが「大河の一滴」である。病気、災害、喪失の悲しみ、事故、自殺。生と死の恐れを鎮める48の問答集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
すうさん
7
「親鸞」の三部作以来は小説も書かなくなって随筆ばかりだが、年齢のことを考えると驚くほど精力的だ。著者も下り坂の中で、仏様のように達観しているのか。私達に強要でもなく教え諭すのでもなく、淡々と人生と死について語っている。しかし「死を思うことは生をいきいきとするため」という信念のおかげで、現世を生きる私達の胸を打つ言葉が多い。地位も名誉も現世で身に着けたものも何の意味があるのだろうか。何れも死を超えられない。その記録や思いでさえも子孫の間でもやがて薄れていくのだから。大河の一滴として一日一生で生きるべきだ。2021/03/12
乱読家 護る会支持!
5
作家の五木寛之さんが、読者(?)からのさまざまな人生相談に答える本。 そんなこと、質問したってしょうがないんじゃね?と思うような質問が多いのですが、五木寛之さんがちゃんとお答えされています。2020/12/05
telephone
4
著者が88歳と書いてあるのをみて少し驚いた。死を常に感じていることが生きる力になる。わかる気がする。2021/01/30
srmz
3
どんな生き物も死は避けられない。 人はいつ死ぬか分からない。 100%人は死ぬ、超高齢社会、周りの人の死、今を生きる、、、 このことから死について興味があり 本書を発見し読んでみた! 死=生について著者の考え方48個が エッセイのように書かれていて 考えさせられる一冊🥲 死を意識してこそ今が生き生きすることや 周りの死をどう乗り越えるかなど、 著者からヒントがたくさんあった! 自分が死んだあとの未来、物語を想像することの大切さを知った! 参考になった✨2025/02/10
航輝
3
図書館本 死についての質問に答える形式 著者の死生観が一貫してて、繰り返しの表現もあるけれど、それだけ強い意志があるということの証明だと思った。 戦後の引き揚げの際の話から今の時代に通じる考え方 2023/07/03
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