出版社内容情報
統計力学は、原子や分子といった微視的な世界の法則から、温度やエントロピーに代表される巨視的な振る舞いがどのように現れるのかを説明する学問です。粒子数がアボガドロ数程度にまで増大すると、個々の状態を追うことは不可能になりますが、その一方で、揺らぎが抑えられた安定した物理量が現れます。統計力学は、この「数が多い」ことから生じる本質的な性質を正面から扱い、量子力学と熱力学を橋渡しします。
本書は、その統計力学の最も基本的な考え方に焦点を当て、初学者がつまずきやすい点を丁寧に解きほぐしながら、カノニカルアンサンブルに至るまでを解説します。数式の背景にある意味を理解し、統計力学の思考法そのものを身につけるための、確かな第一歩となる一冊です。
【目次】
第1章 統計力学を学ぶ前に
第2章 巨視的な見方から微視的な見方へ: なぜ統計的な考え方が必要か?
第3章 微視的状態の数え方 1: 量子力学の観点から
第4章 微視的状態の数え方 2: 古典力学の観点から
第5章 統計力学における基本的な要請
第6章 微視的状態の実現確率
第7章 統計力学におけるエントロピーの定義
第8章 ミクロカノニカルアンサンブル
第9章 カノニカルアンサンブル
第10章 分配関数と熱力学量の関係
第11章 カノニカルアンサンブルでの理想気体・エネルギー等分配則
第12章 さらに勉強したい人のために
第13章 付録



