出版社内容情報
私たちの身の回りにあふれる「データ」は、デジタルデータの世界で画像、文章などさまざまな形で表現される万物を対象に、私たちが新しいストーリーを組み立てる手助けをしてくれます。私たちは「データサイエンス」という魔法の杖で、すべての事実をデータとして「思考の地平」に取り込み、見える化し、そこから新しいストーリー、つまり未来を紡ぐことができるのです。
ただし、データサイエンスが本当に魔法の杖になってくれるのは、私たちがその本質を理解してうまく扱うことができた場合です。数学やプログラムがふんだんに含まれるデータサイエンス…ということで挫折してしまった方ももしかしたらおられるかもしれません。そんな方に朗報です!
本書は、データサイエンスやAIの本質を、手を動かしながら楽しい体験を通して、ワクワクしながら学べる題材があふれています。本書で扱っているWolfram言語には、データサイエンスやAIの世界を学ぶためのたくさんの「関数」が、あらかじめ用意されています。それらの関数を使うことで、ワクワクしながらこの世界に入門できるのです。
数学の計算やプログラミングの書式に煩わされることなく、クリエイティブなことにチャレンジできる本書で、ぜひあなたもAIとデータサイエンスに入門してみてください。
【目次】
●第1章 Wolfram言語の世界を体験してみよう
1-1 オンラインコンテンツで体験してみよう
1-2 基本ルールを学び、実際に使ってみよう!
Column オンラインドキュメントを活用しよう
●第2章 プログラミングの基礎
2-1 コンピュータのしくみ
2-2 プログラミング言語の歴史と言語の種類
2-3 アルゴリズムとデータ構造
2-4 プログラムの3つの基本処理
●第3章 画像データから見える世界
3-1 画像データとは
3-2 画像処理のいろいろ
●第4章 音・音声データから見える世界
4-1 音・音声データとは
4-2 音声処理のいろいろ
●第5章 AIのしくみ
5-1 AIの頭脳はプログラム
5-2 AIの頭脳を鍛えるしくみ:機械学習
5-3 教師あり機械学習とは
5-4 演習:教師あり機械学習でお菓子を分類してみよう
5-5 教師なし機械学習とは
5-6 演習:教師なし機械学習で動物をグループ分けしてみよう
●第6章 テキストデータから見える世界
6-1 テキストデータとは
6-2 自然言語処理
6-3 ワードクラウドとは
6-4 演習:「走れメロス」のワードクラウドを作ろう
●第7章 統計学の基礎
7-1 統計学とAI・データサイエンスの関係
7-2 データの収集と種類
7-3 ヒストグラムと基本統計量
7-4 演習:ヒストグラムと基本統計量を求めてみよう
7-5 2つのデータの関係
7-6 データの可視化(データビジュアライゼーション)
●第8章 社会の中でのAI・データの利活用
8-1 データ駆動型社会
8-2 AI・データ活用事例
8-3 個人情報と情報セキュリティの心得
8-4 AI・データを扱う上での心得
●第9章 生成AI
9-1 AIの歴史
9-2 ニューラルネットワーク
9-3 知識ベースのWolframAlphaを使ってみよう
9-4 生成AIのしくみ
9-5 生成AIの未来
Column Wolfram言語のチュートリアル
●Appendix 現実世界を読み解くデータサイエンス
探究活動と統計学的課題解決(PPDACサイクル)
データサイエンス探究を実践してみよう─課題設定におけるバイアスと暗黙知の形式知化
Step1 Problem(課題)─ダラー・ストリート(Dollar Street)の活用方法
Step2 Plan(計画)・Data(データ収集)─ユニセフのデータ活用方法
人間の豊かさを表す「人間開発指数(H