分水嶺の謎―峠は海から生まれた

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分水嶺の謎―峠は海から生まれた

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  • サイズ A5判/ページ数 416p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784297136970
  • NDC分類 454.54
  • Cコード C3044

出版社内容情報

峠はどうやってできたのか。
河岸段丘は本当に川がつくったのか。
大地を削り、山をつくったのは本当に川なのか。
本書は地球科学の難問「日本列島、東西圧縮の謎」を解いた地質学者が、
100年を超す地形学の常識を疑い、
新たな視点で地形の成因をひもとく第1弾です。

■第1弾『分水嶺の謎 峠は海から生まれた』とは……!?
本州に降り注いだ雨水を太平洋側と日本海側に分ける分水嶺は、不思議なことに、ときどき山の斜面を下って谷を横切り、隣の尾根に乗り移ってしまいます。
到底尾根とは思えない真っ平らな谷の真ん中を横切るこの不思議な分水嶺は「谷中分水界(こくちゅうぶんすいかい)」と呼ばれ、その成因は110年前にアメリカの地形学者・デービスが唱えた「河川の争奪説」で説明されてきました。河川の争奪とはひと言で言うと、川と川の国盗り合戦。川が隣接する川の上流部を奪い取ることです。その現象は長年、多くの地形研究者や地形ファンを魅了してきました。
しかし、「河川の争奪」は本当にあったのでしょうか。
旅の舞台は、インターネットの地理院地図。分水嶺を追跡し、不思議な地形をつぶさに観察。「河川の争奪」を考察する過程で見えてきたのは、「峠は海から生まれた!」という新事実でした。
思考実験を繰り返しながら、著者の妄想が確信に変わっていく過程。
サイエンスの現場をつぶさに追体験できる一冊です。

内容説明

旅の舞台は、インターネットの地理院地図。分水嶺を追跡し、不思議な地形をつぶさに観察。見えてきたのは「峠は海から生まれた!」という新事実だった。著者の妄想が確信に変わる瞬間、サイエンスの現場を追体験できる科学エンタテインメント。

目次

第1章 分水嶺の旅(旅の準備―地形の基本を知る;第1日―不思議な地形が目白押し;第2日―気まぐれな分水嶺;第3日―断層を横切る分水嶺;第4日―標高がそろう峠の不思議;第5日―分水嶺を越えられない;第6日―匍匐前進する分水嶺;第7日―最大の難所の世羅台地;第8日―川は川を奪わない?;第9日―分水嶺をつなぐのは谷中分水界)
第2章 分水嶺の謎(関門海峡の謎―本州で最も低かった分水嶺;谷中分水界は海峡だった;隆起の原因は東西圧縮;中国地方は瀬戸内海だった;謎の答えは地形が語ってくれる;盛り上がり続ける中国山地;海から生まれた中国地方;分水嶺のあみだくじ)

著者等紹介

高橋雅紀[タカハシマサキ]
1962年、群馬県前橋市生まれ。1990年に東北大学大学院理学研究科博士課程を修了後、日本学術振興会特別研究員および科学技術特別研究員を経たのち、1992年に通商産業省(現経済産業省)工業技術院地質調査所(現産総研)に入所。専門は地質学、テクトニクス、層序学。大学の卒業研究以来、関東地方の地質を調べ日本列島の成り立ちを研究。NHKスペシャル列島誕生ジオ・ジャパンやジオ・ジャパン絶景100の旅のほか、ブラタモリ秩父、長瀞、下関、つくば、東京湾、前橋、行田などに出演(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

六点

90
地学用語としての河川争奪説は馴染みがあり、それを丹念に辿るかなあと思いきや、分水嶺は海中から隆起し、離水したタイミングで分水嶺や谷中分水界が形成された。と、いう、自然地理学に真っ向から挑戦する本であった。本とは読まねばわからぬものであるなあとの感を深くしたことであるよ。読み始めるまでは、書中でも紹介されている故堀淳一先生のエッセイみたいなのを想像していたが、ここまで骨太な本であるとは思いもせなんだわけである。2024/08/22

Kokopelli

39
この本は読了まで時間がかかった。2段組とはいえ地形図など豊富に入っているので文字数が特別多いと言うわけではない。読んでいて面白い地形が出てくると自分でもネットで地理院地図とグー◯ルマップを開いて観に行ってしまうからである。著者の高橋氏は地質学の専門家で、中国地方の分水嶺を地図上で追いかけていき、そこここで色々な謎にぶつかり、最後にはこれまでの定説とは違った新たな説を考え出してしまう。読んでいても新たな説の方が説得力があると思う。地図好きにはとても面白い本だったが、とっても疲れた読書であった。2023/12/14

yyrn

33
京都の三国岳から下関に向かって中国地方の分水嶺(尾根筋とは微妙に異なることを初めて知った)の全ルート!を丹念にトレースしながら(素人にも分かり易く加工した3Dマップを使って)何度も「河川争奪」の話しが繰り返される。「谷中分水界→浸食の進んだ片峠→峠の手前の流路変更→水流のない幅の広い谷」と進む定説の裏付け話が延々と続き前半はダレるが、徐々に定説ではうまく説明できない事象(地形)が紹介され、定説への疑問を匂わせつつ、長い長い道のりの果てに、下関の関門海峡で、ついに定説を覆す大胆な自説が開陳される!⇒2023/11/23

月をみるもの

20
著者の説は地形業界には大きな波紋を引き起こしそう。地質をぬきにした地形形成プロセスはありえないし、地形を考えずに地質を議論することはできないと思うんだけど、業界的にはオーバーラップしてないってことなのかな。。途中は追い切れてないんだけど、ミランコビッチサイクルによる海面上昇・降下と、(太平洋ではなく)フィリピン海プレートによる圧縮が引き起こす定常的な隆起が、日本列島の地形を形作る基本的な動力である、、という話は非常にわかりやすい。2023/11/19

青雲空

13
河川簒奪による分水嶺の移動という定説に、新たな仮説で挑む。一般向けだがもしかすると10年後は定説が書き換えられているかもしれない。 新たな学説が生まれるところをみるワクワク感がある。 中国山地が舞台だったが、地質の成り立ちが違う関東ではどうなのか。さらなる研究を待ちたい。2023/10/30

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