出版社内容情報
水はとても身近な物質なので単純なもののように思えますが、いくつもの特殊な性質や秘密を秘めている物質です。この書籍は水をテーマにして地球の誕生や雨などの環境に関する内容から飲み水やトイレに至るまで化学の視点から水の性質を明らかにしていきます。
内容説明
地表の70%、人体の60%を占める水。私たちは様々な姿の水を利用し、その恩恵を受けている。水の性質は海洋の誕生や地球環境など、非常に大きなスケールの現象にも密接にかかわっている。そんな身近で特殊な物質である水の正体を化学の力で解き明かしていく。
目次
第1章 地球の水はどのようにして生まれたのか
第2章 水は人体にどのように役立っているのか
第3章 水の形はどうなっているのか?原子と電子から見る水
第4章 液体だけではない水の状態
第5章 水溶液の化学
第6章 液体の性質と特徴
第7章 水中のイオンについて酸性・塩基性とはなにか
第8章 不思議な液体コロイド溶液
第9章 身の回りの水とSDGs
著者等紹介
齋藤勝裕新潟県生まれ。東北大学理学部卒。東北大学大学院理学研究科博士課程修了。名古屋工業[サイトウカツヒロ]
1945年大学大学院工学研究科教授を経て、名古屋工業大学名誉教授。理学博士。専門分野は有機化学、物理化学、光化学、超分子化学。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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くらーく
4
嗚呼、半世紀近く前(ちょっと盛った)の化学の授業にタイムトリップした。。。やっぱり、テストは暗記力で対応するとしよう。どうにも、理解できないところがあるなあ。なんでかなあ。。。バカの壁なんだろうな。 改めて水ってすごい物質なんだなあ。最強の溶媒だなあ。 それにしても、一次元水でノーベル賞は無いだろうな、たぶん。確かに研究している人は、著者以外にもいるし。 カーボンナノチューブか、ハイドロナノチューブ?か。。。どっちが人類により有益なんだろうねえ。2022/03/19
harukaeru
3
かばんの中にずっと入れておいて、外出時にこまめに読んで読み終わった本。水という観点からさまざまな化学が語られておりおもしろかった。ただ、自分は高校時代に生物、化学は興味がなくて、用語を覚えようとすることもなくグダグダ生きていたのでかなり難しかった。ふだんあまり気にすることのない、水というもののありがたみがわかる点で良い本だと思う。2022/12/16
お抹茶
1
わりとわかりやすく,するすると解説する。化学式や構造式も書いてあるので,化学を学んだ人にはいい復習になるかも。液体の水が人体に不可欠であることや,溶けるとはどういことかということを基本から説明。電解質とイオンがポイント。超臨界状態では,誘電率の低い有機物と酸化剤が均一に溶け合う。水素燃料電池は白銀を触媒にして水素を水素イオンと電子に分解し,廃棄物が水だけというのが利点。著者が作った一次元水という不思議な構造体が最後に紹介されているが,その凄さは一般人には説明しきれないのかあっさりと書かれている。2023/08/22
dahatake
0
かなり化学に踏み込んだ内容。 水素エンジンの仕組みなどを理解するためには良いが。そうでないと、内容が詳細すぎるところはある。2022/07/10
ムナグロ
0
勉強し直しました。なかなか難しいですね。2022/03/02